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入居までのながれ 入居までのながれ

老人ホーム選びでは6つのポイントを押さえて
おきましょう。

老人ホーム入居までの流れとかかる期間の目安は?

高齢者の増加に伴い、各地にさまざまな種類の老人ホームが開設されています。
高齢の親の入居を考え始めたときに、

「老人ホームを選ぶポイントは?」
「入居までの流れを把握したい」
「実際に入居できるまでどの程度期間がかかるの?」

このような疑問や不安が浮かび上がってくる方も多いでしょう。

本記事では、施設探しから入居までの流れと、契約前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。

目次

【1】施設探し

まずは、施設探しから始めましょう。希望する条件を整理して、施設の種類を絞り込んでいきます。 ここでは、希望条件を整理するポイントと、施設情報を集める方法についてご紹介します。

1.希望する条件を整理しよう

まずは、希望する入居条件を整理して施設の種類を絞り込んでいきましょう。

希望条件を整理すべき事項は、下記の通りです。

・費用・予算
・施設の立地、アクセス
・運営する企業
・イベント
・レクリエーションの回数や内容
・設備の充実度
・部屋のタイプ・広さ
・医療体制の程度
・食事内容
・医療ケア・リハビリ
・認知症ケア
・中〜重度介護者への対応
・ペットの入居の可否


2.施設検索・資料請求をしてみよう

次に、施設検索や資料請求をして施設の情報を集めていきましょう。
施設の情報を集める方法には、主に次の2つがあります。

●自分で情報を集める
自分で情報を集める場合には、次のような手段があります。

・インターネットで調べる
・雑誌で調べる
・知り合いに聞いてみる


自分で情報を集めるには、インターネットや介護施設の情報が掲載された雑誌の活用が有効です。
インターネットで情報収集をしたい人は、施設のホームページや当サイトのような老人ホーム検索サイトにアクセスすると良いでしょう。

サイトにもよりますが、老人ホーム検索サイトでは、居室や食事内容など施設内部の写真やサービス内容、費用まで詳しく掲載されています。
気になる施設が見つかれば、掲載されている連絡先に電話やメールで問い合わせをして資料請求をするとさらに詳しい情報を得ることができます。

ただし、老人ホーム検索サイトや雑誌によっては良いことしか書かれていない場合もあります。実際に親が施設に入居している知人や施設で働いている人に話を聞いてみると、インターネットや雑誌には載らないリアルな情報を得られる可能性もあるでしょう。

●相談窓口を活用する
また、次のような専門機関でサポートを受けても良いでしょう。

・地域包括支援センターや自治体の窓口に問い合わせる
・民間の老人ホーム紹介センターを利用する


自分で情報を集める時間がないという人は、公的機関の地域包括支援センターや自治体の相談窓口、または民間の老人ホーム紹介センターの活用をおすすめします。条件に合う施設を紹介してもらえるほか、希望すれば資料請求の手配や見学の手続き、見学時の同行まで依頼できる紹介センターもあります。

【関連記事】
経験者100人に聞いた老人ホームの選び方と注意点

【2】施設見学

気になる施設が見つかったら、実際に見学に行ってみましょう。
パンフレットからはわからない実際の様子や施設の雰囲気、ケアの質などを確かめることができます。

ここでは、施設見学のポイントから、入居の仮申込みまでの手順をご紹介します。

1.まずは予約しよう

施設見学に行くときには、必ず見学予約を取りましょう。
飛び込みで見学に行っても、担当者が不在だったり、イベントなどで施設側が忙しかったりして対応できないこともあります。とくに新型コロナウイルス感染症などが拡大している時期には、見学を受け付けていないこともあり得るため注意が必要です。

また、複数の施設を見学して比較することで検討しやすくなります。

2.施設へ見学に行こう

見学当日の持ち物と見学のチェックポイントをご紹介します。

【見学当日の持ち物】
・筆記用具
・カメラ
・メジャー
・見学チェックリスト


記録用に持参したカメラは、施設担当者の許可を得て使いましょう。また、入居者の顔や個人情報が映らないように、角度や画角に注意して撮影しましょう。また、持ち込み可能な家電や家具のサイズを確認するためにメジャーを持参することもおすすめします。

そのほか、見学時に質問や確認事項を忘れないようにするために、チェックリストを事前に準備しておくと良いでしょう。

重要なチェックポイントは、探しっくすオリジナルの「見学チェックシート」にまとめてあります。印刷して持参するなど、うまく活用してください。

【関連記事】
施設見学のポイントを解説!いい施設を見分けるチェック項目5つ

3.体験入居してみよう

施設によっては、仮押さえしている居室で体験入居ができる場合もあります。
入居に先がけて施設での生活を体験することで、見学だけではわからない夜間帯や早朝の様子を把握でき、不安の解消につながるメリットがあります。

体験入居できる期間は施設ごとに異なりますので、詳しくは各施設にご確認ください。

体験入居に必要な持ち物と押さえるべきチェックポイントは以下の通りです。

【必要な持ち物】
・靴(内履きと外履きの2足)
・着替え(普段着、パジャマ、肌着、靴下など)
・薬
・歯ブラシ、入れ歯ケース、入れ歯洗浄剤
・消耗品(ティッシュなど)
・その他(髭剃り、化粧水、洗顔フォーム、くし)


【体験入居中に確認しておきたいポイント】
・スタッフの対応
スタッフの態度や言葉使いは要チェックです。入居者と良好な関係性を築けているか注目しましょう。

夜間・早朝の時間帯は対応するスタッフが手薄な施設も多いため、希望するサービスが受けられるのか確認する必要があります。

・サービスの質
入浴や排せつ介助では、プライバシーや安全に配慮して介助されているか確認しましょう。

利用者の意欲や能力を引き出して、自立を促す介助が行われているかも重要なチェックポイントです。

・食事内容
味付けが口に合うか、適温で提供されているか確認しましょう。

個人の身体状況などに合わせて食材の大きさや硬さを工夫してもらえるのか、嗜好やアレルギーへの配慮があるのかも確かめておきます。

食堂(ダイニングルーム)はゆっくりと落ち着いて食事できる雰囲気であるかをチェックしておきましょう。

・部屋の広さ
部屋は、狭すぎず広すぎず、暮らしやすい広さであることが重要です。
手の届く位置にナースコールが設置されているか、洗面台や手すりの高さ、収納スペースの使い勝手などもチェックしておくと良いでしょう。

・イベント・レクリエーション
イベントやレクリエーションには実際に参加して、入居者の様子や参加率、スタッフが入居者の間に入ってサポートをしているか注目してみましょう。

・その他
掃除が行き届いているか、施設のにおいや適切な温湿度が保たれているかどうかの確認も大切です。


体験入居は、入居契約前の最終的な判断材料として活用してみると良いでしょう。

【関連記事】
【重要】老人ホームの体験入居!チェックしておきたいポイントとは

4.仮申込みをしよう

施設見学を通して入居する施設が決定したら、入居の仮申込みを行いましょう。

仮申し込みはあくまでも施設入居を「仮押さえ」している状態です。その期間は概ね1か月としている施設が一般的です。

仮申込み期間には、その後の入居契約に向けた準備を進めていくことになります。

【3】入居契約

つづいて、入居契約から入居するまでの準備と行程を確認していきましょう。

1.申込書類を準備しよう

申し込み書類は各施設で異なるので、施設の入居相談員に確認して準備を進めましょう。
入居契約時に必要な書類などは次のようなものがあります。

・印鑑登録証明書(本人分と保証人・身元引受人分)
・印鑑(本人分と保証人・身元引受人分)
・戸籍謄本
・住民票


また、契約前には施設側から「重要事項説明書」をもとに、施設の概要や利用料金、サービスの詳細などについて説明を受けます。疑問点や不明点はしっかり質問して理解・納得したうえで、契約に進みましょう。

「重要事項説明書」には、次のような内容が記載されています。

・事業主体概要
・建物概要
・サービスの内容
・職員体制
・利用料金
・苦情・事故などに関する体制
・入居希望者への事前の情報開示


入居後に後悔しないよう、書かれている内容をしっかりと理解して契約を進めましょう。

【関連記事】
介護サービスの「重要事項説明書」とは?記載内容やチェックポイント、契約書との違いを解説

2.面談が実施される

入居前には基本的にご本人と身元引受人、施設の担当者で面談を実施します。
面談といっても堅苦しいものではなく、普段の様子を知ることを目的としているため、リラックスして面談に臨みましょう。

なお、基本的に面談は施設で行いますが、状況次第で自宅や入院先の病院などで行うケースもあります。施設まで行くことが難しい場合は担当者に相談すると良いでしょう。

以下は、面談でよく聞かれる内容です。

・健康状態
・身体状況
・普段利用しているサービス
・施設への要望


面談でスムーズに答えられるよう、事前にまとめておきましょう。

3.入居の可否が入居審査で決まる

見学と面談を経て、最終的に入居審査で入居可否が決定されます。
老人ホームの入居審査は、支払い能力、ほかの入居者と共同生活が送れるかなどを基準に行われます。
その結果、受け入れが難しいと判断された場合は、入居を断られる可能性もあります。

4.入居契約・入居日調整

入居審査に通ったら、入居契約に進みます。
施設側から契約内容の説明を受けてあらためて確認したうえで、契約書類に署名・捺印をします。

契約内容に疑問点や不明点がある場合は、後からトラブルに発展しないためにもその場で解決しておきましょう。

契約の締結後は、担当者と相談して入居日を決定します。余裕をもったスケジュールで調整しましょう。

契約前にチェックしておくべき重要ポイント

ここでは、契約前にチェックしておくべき重要なポイントをご紹介します。
主なチェックポイントは次の6点です。

入居一時金の返金

入居時に発生する「入居一時金」は、何らかの事情で早期退去することになった場合、支払い額の一部が返金されます。
しかし、入居一時金の返金に関する国が定めた基準がないため、そのルールは施設によって異なっています。そのため、契約前にしっかり説明を受けておかなければ、退去時に返金されないなどのトラブルが発生するかもしれません

入居一時金の償却について確認すべきポイントは次の3つです。

・償却期間
・初期償却の金額
・償却方法


【関連記事】
老人ホームの費用相場は?月額や内訳について

月額利用料の内訳と追加費用

月額利用料に含まれる内容と追加費用は施設によって異なります。

そのため、入居前に想定していた月額利用料と実際の請求額が大きく違った場合にトラブルが生じる可能性があります。

月額料金には、一般的に賃料や食費、管理費などが含まれます。おむつ代や日常の消耗品代などは一人ひとりの状況で支払う金額が変わるため、事前にどのくらいの費用がかかるのか確認しておくと良いでしょう。

また、一部の老人ホームでは、介護サービスを基準よりも上乗せして提供している施設もあります。その場合、追加で費用が発生することがあるため、上乗せサービスの有無とその分の費用は事前に確認しておく必要があるでしょう。

退去条件

契約書に記載された「退去条件」も必ず確認しておきましょう。
退去条件に該当した場合、施設からの退去を求められることがあります。
たとえば、退去条件には次のようなものがあります。

・ほかの入居者への迷惑行為
・長期入院
・身体状態の悪化
・月額利用料の滞納


退去することに納得できない場合には、市区町村の高齢者相談窓口や国民健康保険団体連合会(国保連)が相談を受け付けています。

また、退去が決定した場合の返還金や、居室の原状回復の範囲と費用についても確認が必要です。

短期解約特例(クーリングオフ)

老人ホームでは、契約日から90日以内に退去する場合に、入居時に支払った一時金などの前払金が返還される「短期解約特例(クーリングオフ)」が適用されます。

前払金は全額返還されますが、退去日までの家賃や食費などの費用は月額利用料から日割りで差し引かれます。

なお、短期解約特例について、施設側との話し合いで解決しない場合には、以下の相談窓口へお問い合わせください。

・都道府県や市区町村の高齢者相談窓口
・消費者ホットライン
・法テラス(日本司法支援センター)
・国民健康保険団体連合会(国保連)


事業者による契約解除

場合によっては、施設側から契約解除を通知されることもあります。
一般的な契約書には、「利用者や家族が著しく信頼関係を破壊する行為をしたとき」もしくは「背信行為をしたとき」に文書で通知すれば契約が解除できると記載されています。こうした点についても契約前に確認しておきましょう。

本人の意思

契約前には、本人が辛い状況にならないためにも、不安を取り除いた状態で契約手続きを進めることが大切です。

見学から入居までにかかる期間は?

見学から入居までにかかる期間は、一般的に1〜2か月ほど必要です。
ただし、この期間は希望する施設に空室がある場合の目安です。

満室の場合は待機となるため、入居までにさらに期間を要します。

また、空室があるからと契約内容を十分に確認しないまま急いで入居契約をしてしまうと、入居後に想定外のトラブルが発生する可能性があります。

そのような事態を起こさないためにも、期間に余裕をもって入居準備を進めていきましょう。

老人ホーム探しでは情報収集が重要

老人ホームの契約から入居までの流れをポイントごとにご紹介しました。
入居後の生活をより良いものにするためには、事前の情報収集をしっかりと行い、条件に合った施設を選ぶことが大切です。
契約前に不明点や疑問点がある場合は、施設側とトラブルにならないように納得するまで説明を受けてください。

迷った場合や事前に確認したい事項がある場合は、探しっくすの電話相談窓口もどうぞお役立てください。

 
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