老人ホームのミニ知識 老人ホームのミニ知識

知っているようで知らない、
老人ホームの基礎知識。

年金で老人ホームに入居は出来る?入居出来ない場合の対処法も紹介

年金で老人ホームに入居は出来る?入居出来ない場合の対処法も紹介

年金で老人ホームに入居は出来る?入居出来ない場合の対処法も紹介

「年金で老人ホームに入居」一度は考えたことがあるのではないでしょうか。定年退職後、これから第二の人生に何が起こるか不安はつきものです。万が一に備えて、出費は出来れば年金の支給額以内で抑えたいものですよね。今回は月々の年金だけで老人ホームに入居が可能かどうか徹底解説いたします。また、年金の受給額に不安のある方にも利用頂ける対処法も紹介します。

目次

年金の相場と老後にかかる費用

そもそも定年退職後の年金はどの程度支給されるものなのでしょうか。厚生労働省の調べによると、平成28年の平均値は以下の通りでした。

年金の平均受給額

厚生年金 14万5,638円
国民年金 5万5,373円

しかし、専門家によると、将来この額が下がり、現在の30~40代は上記支給額から3~4割程度マイナスになると言われています。

老後にかかる費用

老後にかかる費用に対して老後にかかる平均費用は、総務省の計算によると、現役時代の生活費の7割だと言われています。例えば、年収500万円の人が、60歳で定年退職し、85歳まで生きると考えたならば、生活資金は500万×25×0.7=8,750万円必要であり、月換算すると、29万円となります。

上記のように、老後の生活を年金だけで賄うのは現実的ではないことが分かります。この場合、「年金だけで老人ホームを利用して、老後を安全に過ごすことが出来ないか」と考える人も多いと思います。もちろん、年金だけで老人ホームを利用する人もいらっしゃいますが、簡単なことではありません。

老人ホームの相場

比較的低価格で入居できる特別養護老人ホームの相場が月に6~15万と言われています。厚生年金受給者はなんとか対応出来る額ですが、国民年金の受給者は平均支給額が5万5,000円であることから、最低価格帯でも、年金だけで老人ホームに入居が難しいことが分かります。

年金で老人ホームに入居するのは難しい

年金だけで老後の生活を賄っていくのは難しいという現実から、年金支給額だけで老人ホームを利用し安全に生活出来ないかと考える人も多くなりました。年金の受給額の関係で見えた通り、老人ホームの競争率も当然高くなります。この項では老人ホームの競争率の高さについてお話します。

低価格の老人ホームは競争率が高い

老人ホームの相場は前項で述べた通り6~15万であり、この相場は厚生年金受給者がギリギリ賄える価格です。しかし、国民年金受給者の平均支給額は5万5,000円程度ですので、最低価格帯でなければ支払っていくことができません。

老人ホームの相場がこのような現状ですので、低価格の老人ホームは競争率が非常に高いです。加えて高齢者の人口が増え続けることから、価格が低いところではすぐに入居者で埋まってしまいます。サービスの質と料金を天秤にかける以前に、現実的にお金を出せるホームが低価格帯のところに限られてしまうのです。

年金だけで老人ホームを利用するのは現実的ではない

年金だけで老人ホームを利用することは100%可能性がないということではありません。老人ホームの相場は、厚生年金受給者であればギリギリ対応でき、国民年金の受給者も最低価格帯のホームに入居することができれば、不可能ではありません。

しかし、やはりこの厳しい競争率の中では年金だけで老人ホームを利用するのは現実的ではありません。年金だけで老人ホームを利用するのは一考する価値はありますが、柔軟な思考で老人ホームを探しましょう。

年金だけで老人ホームに入居できない場合の対処法3つ

老人ホームを利用することによって、月あたりの生活費を年金支給額内に抑えることは現実的ではないと述べましたが、それでも定年退職後は年金支給額だけで生活していかなければなりません。この項では年金だけで老人ホームに入居できない場合の対処法を3点紹介します。

  • ① 生活保護を利用
  • ② ケアハウスを選択
  • ③ 費用を抑えた在宅ケア

① 生活保護を利用

日本には低所得者も最低限の生活を送ることが出来るようにしっかりとセーフティネットが張られています。現状の貯蓄と年金支給額だけで生活が非常に困難な場合は生活保護を利用しましょう。老人ホームを利用して現状の年金支給額内で生活することは困難ですが、生活保護を利用すればひとまず不自由のない最低限の生活を送ることは出来ます。

② ケアハウスを選択

経済的な事情とは関係なしに、老人ホームなどの施設を必要とする家庭は当然出てくるでしょう。そのような家庭で、低価格の老人ホームに入居できなかった方は、ケアハウスの利用も選択肢の1つにすると良いでしょう。

ケアハウスの入居一時金は数10万~数100万円と比較的手頃です。月額利用料も他のホームと比べて安く、地域によっては月額6万円程度から利用することが可能です。

さらに、ケアハウスには、年収が低い人ほど利用料が安くなるという特徴があります。低所得者で介護施設の利用を希望する方はケアハウスの利用がおすすめです。しかし、やはりケアハウスも低価格の老人ホームと同様に非常に競争率が高い懸念もあります。

③ 費用を抑えた在宅ケア

老人ホームの利用(施設ケア)ではなく、在宅ケアによって費用を抑えることも選択肢の1つになるでしょう。医療の管理下に常時いる必要がない場合は、施設を利用せず在宅ケアを受ける方が、経済的に負担が少なくなる場合もあります。

介護を必要としているのに低価格の老人ホームが見つからず入居が出来ないでいる方は、在宅ケアの利用も一考する余地があります。

年金と老人ホームで安心快適な第二の人生を

老後の生活をどれだけ無理なく経済的に過ごすことが出来るかは、年金と介護サービスをどのように上手く利用出来るかによります。今回ご紹介した通り、年金だけで老人ホームを利用するには競争を勝ち抜いていく必要があります。

もちろん、ある程度の調査や知識の吸収は欠かせませんが、年金だけで賄う以外にも方法はいくつもあります。さまざまなシステムや福祉施設利用料の現状を深く理解し安心安全な第二の人生を送っていきましょう。

 
ページトップ