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老人ホーム・介護施設コラム

「歩行介助」の種類と注意点。高齢者のペースに合わせた介助方法で事故を防ごう

「歩行介助」の種類と注意点。高齢者のペースに合わせた介助方法で事故を防ごう

2017.03.08

足腰の弱った高齢者を在宅で介護をされている方の場合、住居が完全バリアフリーになっていない限り、どうしても必要となるのが「歩行介助」です。 車いすを使うまでもない短い距離の移動や、車いすが入れない部屋に高齢者を連れていく場合、高齢者が自力で歩くのを補助する必要があります。 そこで今回は、足の状態に不安が見られる高齢者の歩行介助における注意点について解説していきます。在宅で介護をされている方は、ぜひ参考にしてください。

歩行介助の種類(手引き、寄り添う、片まひ、階段昇降時)

家族がおこなう歩行介助時の立ち位置や、さまざまなシチュエーションに応じた歩行介助方法を説明します。これらは介護される方の安全を第一に考えられたメソッドであり、体の状態に応じて最適な方法を選ぶようにしましょう。

手引き歩行介助

pixta_11655616_M 介護者と介護を受ける方が互いに向き合い、両手を取って歩く介助方法です。手引き歩行介助の最大の利点は、両手をつないだ状態のため、前後への転倒を回避しやすい点にあります。歩行障害が重度で転倒のリスクが高い場合や、短い距離を移動する場合に適した介助方法です。 ただし介護者は後ろ向きに歩くことになるため、介護者自身が転倒する恐れもあります。ふたりとも転倒し大怪我につながる可能性もあるため、十分に進行方向の障害物には注意しましょう。

寄り添う歩行介助

pixta_22369383_M 介護者が高齢者の横に立ち、一緒に歩行する介助方法です。右利きの高齢者の場合、原則として介護者はその左側に立ちます。寄り添う形で相手の脇に右腕を差し込み、左手で相手の左手を握ります。お互い前方を向けるためストレスが少なく、長い距離を移動するのに適した介助方法です。 脳血管障害などの後遺症によって片まひが見られる人を介助する場合、介護者はまひのある側に立ち、相手の腰に腕を回して体を支えます。歩行介助に慣れていない場合や転倒の可能性が高いと見られる場合、相手のベルトなどの装着物をつかんで体を保持することも有効です。

階段昇降時の歩行介助

pixta_11655611_M 次に、階段を昇り降りする際の歩行介助のやり方について説明します。 普段から杖を利用している高齢者の場合、 昇るとき:杖→まひのないほうの足(健足)→まひのあるほうの足(患足) 降りるとき:杖→まひのあるほうの足(患足)→まひのないほうの足(健足) の順番で動かしてもらいましょう。 常に健足に重心をかけることを意識してもらうと、より安全に移動できます。杖を使わない高齢者の場合は、かならず片手で手すりをつかんでもらうようにしてください。 介護者は、昇るときは被介護者の斜め後ろ降りるときは斜め前に立って、万が一バランスを崩した際に支えられるよう見守ってください。片まひが見られる人の場合、まひのある側に立って支えましょう。

歩行介助における3つの注意点

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補助器具のメンテナンスをしっかりと

現在、多くの高齢者が歩行を助けるために杖や歩行器などを利用していますが、これら補助器具のメンテナンスが不十分な場合、転倒事故につながる恐れがあります。杖なら、滑り止めのゴムが摩耗していないか。歩行器なら、ホコリが詰まってタイヤが回りにくくなっていないかフレームがゆがんでいないか。定期的にチェックするようにしましょう。

できる限り障害物を事前にどかす

高齢者は室内を移動する際、敷居や電気のコードなどの障害物によってつまずくことがあります。移動の際にはこれらの障害物になるものはなるべくどかし、最低限の通路の広さは確保しましょう。

路面の状況や車など、屋外は危険が多い

屋外での移動では、雨天時や氷が張る冬の早朝は道路が滑りやすくなっているため、転倒のリスクも高まるので室内での歩行介助よりもさらに注意してください。また、狭い歩道や交通量の多い道路のわきを通る場合、介護者は車道側に立つようにしましょう。屋外での移動は、室内での移動よりも多くの危険があることを知っておくことが大切です。

相手のペースに合わせることが大切

さて、ここまでさまざまな歩行介助のポイントを押さえてきましたが、最後に覚えておいていただきたいのは、相手のペースに合わせることです。 休み休みでなければ歩けなくとも、少し動くだけでも数分かかるとしても、焦らず辛抱強く付き合うことが大切です。無理に急がせてしまうと、転倒にもつながりますし、その後介護されることをストレスに感じるかもしれません。 筋力が弱っていること、自分自身でも思い通りにならない部位があることを理解したうえで、相手のペースに合わせて歩行介助をおこないましょう。

■参考文献 『介護技術の基礎と実践』日本医療企画
 

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