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睡眠不足が及ぼす悪影響。将来、認知症になる可能性も|認知症のコラム

睡眠不足が及ぼす悪影響。将来、認知症になる可能性も|認知症のコラム

更新日:2021.05.07

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何かと多忙な現代人。仕事や家事に追われて就寝時間が夜中になることも珍しくありません。加えて、テレビゲームや動画配信サービスなどの普及によって、つい時が経つのを忘れてのめり込んでしまう人も多いことでしょう。このような夜更かしが続くと、私たちの体にどのような異変が起こるのでしょうか。

今回は、睡眠不足が誘発する悪影響を、認知症との因果関係も含めて解説します。

体力がある若者でも要注意! 睡眠不足が招く悪影響とは?

新型コロナウイルスの感染拡大によって自宅で過ごす時間が増えてきた人が大勢います。しかし、外出が制限され自宅で過ごす時間が長くなると、通勤や身支度の時間が削られたことによる緊張の揺らぎもあり、つい油断して夜更かししてしまう傾向にあるようです。

夜更かしが続くと起こるのが睡眠不足。若いうちは体力や気力でカバーできると言われていますが、このような状態が続けば、どんなに元気な人でも簡単に限界を迎えます。兼ねてから、睡眠不足による体への悪影響は叫ばれていましたが、改めて人体に与える影響を振り返ってみます。

集中力の低下

眠たい状態、つまり正常に脳が働いていない状態では認知機能が不十分で、口頭で伝えられたちょっとした内容を記憶することができないなど、仕事におけるあらゆるパフォーマンスに悪影響を及ぼします。さらにミスが続けば、カバーする同僚の足を引っ張ることにもなるため、チーム全体の士気が下がるばかりか、会社の業績にも悪影響を与えかねません。

代謝の低下

睡眠不足になると代謝が低下します。消化器機能や皮膚の再生が鈍くなり、翌朝起きたときの倦怠感や肌荒れなどが目立つようになります。ニキビや腫れ物は特に女性ならば避けたいところです。代謝が滞った状態ではエネルギーや脂肪分を燃やす働きも鈍くなるため、体重増加や肥満の原因ともなります。

危険事故の誘発

集中力の低下と大きく関係していますが、睡眠不足の状態で車の運転や工場作業に当たると生命の危険にかかわる大事故につながる恐れもあります。居眠り運転による交通事故のニュースをたびたび耳にしますが、被害者や社会に与える悲しみや損害は、一生をかけても簡単に償えるものではありません。

生活習慣病やうつ病の発症

睡眠時間の不足により、糖尿病や高血圧などの生活習慣病にかかりやすくなると言われています。また、睡眠時間が少なくなり精神的に不安定になることで、うつ病を発症しやすくなるといった研究発表もあります。

人間が必要とする睡眠時間は年齢によって異なる

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それでは、一体人間は1日にどれくらい睡眠時間を取れば十分なのでしょうか。人間は年齢によって必要な睡眠時間が異なります。幼児期は12時間。10歳までは8~9時間。成人期は6~8時間。そして、60歳を過ぎたあたりからは6時間となっています。

「寝る子は育つ」ということわざがあるように、これから急成長する幼児期は、たくさんの睡眠時間を必要とします。大人になるとひと段落しますが、老年期を迎えようとする頃には、わずか半分の6時間ほどで十分となります。また歳を取ると眠りが浅くなり、長時間眠ることができず、すぐに目が覚めてしまう特徴もあります。

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠には、脳は活動しているが体は眠っている状態のレム睡眠と、脳も体も共に眠っている状態のノンレム睡眠があります。

眠りに落ちた瞬間、ノンレム睡眠の状態がしばらく続き、やがてレム睡眠へと切り替わります。この「ノンレム-レム」の周期は90~120分で、朝方(起床時間)に近づくほどレム睡眠が優勢になります。個人差はありますが、一回の睡眠のレム睡眠の時間は約20%ほどです。

人間の体は、加齢とともにノンレム睡眠の時間が減りレム睡眠の時間が増えることがわかっています。高齢者がちょっとした物音や尿意で目覚めてしまい、短時間で起床してしまうのはそのためなのです。

睡眠不足と認知症との因果関係

以上のことから、高齢になると深く、長く眠ることへのハードルは上がってきますが、睡眠不足は生活習慣病ばかりでなく認知症の要因になるとも言われています。

認知症の中でもっとも患者数の多いアルツハイマー型認知症は、「アミロイドβ」というタンパク質が大脳皮質に沈着し、神経細胞が破壊されて発症します。このアミロイドβは睡眠中に脳から血液中に排泄され、最後は肝臓で分解されます。つまり、睡眠時間が足りなくなるとアミロイドβの沈着が速くなり、アルツハイマー型認知症になりやすくなると考えられています。

最近は若年性認知症やMCI(軽度認知障害)などの症例も増えてきています。そのため高齢者に限らず、いま現在不眠症や睡眠不足で悩んでいる人は、近い将来、認知症を発症しやすくなる可能性が高いため、何らかの対策を講じる必要があります。

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睡眠不足への対処方法

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睡眠不足で夜眠れず、昼間の起きて働いている時間に睡魔と戦っている人も多いことでしょう。こういった場合に何かうまく乗り切る方法はあるのでしょうか?

外気を取り入れる

部屋に閉じこもり換気もせずにいると、心身ともに不健康な状態となります。定期的に窓を開け、部屋の空気を入れ替えるなどしてみてください。窓を開ければ、冬場には凛とした冷たい空気が頬を伝い、春先には鳥のさえずりや草花の匂いなども伝わってきます。このように五感を研ぎ澄ます時間が日々の生活の中で必要です。時間があれば散歩に出て日光を浴びるようにも心がけましょう。

1日3食をきちんと摂取する

朝昼晩の食事を欠かさず摂ることです。特に朝食は、脳を活性化させるためには不可欠です。夕食も同様に大切ですが、就寝前の遅い時間に摂ると膨満感で寝つきが悪くなるばかりか、胃腸にも負担をかけてしまうため、3食を規則正しい時間に食べるように気を配りましょう。

仮眠する

昼食を食べた後はよく睡魔に襲われます。眠気で仕事の能率が上がらない場合、軽く15~30分ほど仮眠を取ると、寝起きにスッキリした頭で作業がはかどるようになり効果的です。作業効率アップを兼ねて、昼休みとは別に昼寝の休憩時間を設けている企業もあるくらいです。自宅にいる場合、人の目を気にせず自分のペースで眠ることができますが、つい寝過ぎてしまうと肝心の夜に寝つけなくなるので仮眠もほどほどに。

カフェインを摂取する

コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには強い覚醒効果があるため、日常的に飲んでいる人は多くいます。飲み物は気分のリフレッシュにもなるためお勧めですが、カフェインの過剰摂取は避けましょう。空腹時に摂取すると胃腸を痛め、急な腹痛を引き起こす原因になります。また、あまり遅い時間に摂取すると夜に響いて寝つけなくなるため、「1日何杯」と決めて摂取するなど、自己規制に努めてください。

ただし、どんなに疲れていても寝つけないなど深刻な不眠を抱えている人は、安易に自己判断せずにいち早く専門医に相談するなど、早期の治療に努めてください。

終わりに

睡眠不足は万病のもと。そればかりか、睡眠時間が削られることによるストレスから心に余裕が持てなくなり、怒りやすくなるなど周囲の人に対しても迷惑になる恐れがあります。巣ごもり中でも適度に体を動かし、テレビやゲームなどに没頭しすぎて夜更かししないよう、自制した生活を心がけてください。

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