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ユマニチュードとは? 認知症高齢者が安心できる接し方について解説

ユマニチュードとは? 認知症高齢者が安心できる接し方について解説

公開日:2018.08.16

ユマニチュード.jpg 高齢の家族の介護をしていて、最近笑顔がなくなり元気もなくなった、こちらの呼びかけにもあまり反応しなくなった。そんな経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか? それだけにとどまらず、反抗的な言動や態度を繰り返すようになり、意思の疎通も困難になり、家族にも疲れが見え始めてしまう......。このような状態になってしまうと、今後続いていく介護に嫌気を覚える人もいるかもしれません。
 
 
このような悩みにぶつかったとき、もう一度普段からのコミュニケーションと介護のやり方を見直す必要があります。今回は、認知症緩和に大きな改善が見られた「ユマニチュード」というケアの方法を紹介します。プロの介護士でなくとも、誰でも実践できる内容なので、在宅の介護について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
 
 

世界の主要各国で実践されているユマニチュードのメソッドとは?

「ユマニチュード」とは、フランス人体育教師だったイヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏によって1979年に考案された高齢者ケアの技法です。ジネスト氏は、国の方針で、当時病院職員の間で問題となっていた腰痛対策の改善に取り組んでいたところ、高齢者を多く抱える病院・ホスピスの現状を目の当たりにし、高齢者ケアの道を進むことを決意しました。
 
 
当時のケアは、ベッドに寝かせられたままの状態で、ときに拘束具で体を固定され身動きが取れない高齢者を機械的に介助していました。当然、被介護者に対しての声かけなども十分ではなく、あくまで"介護する側の都合"を優先させたケアがまかり通っていた時代です。
 
 
「ユマニチュード」は、介護する側とされる側、お互いがどういった存在なのかを問う哲学と、それに基づく実践的な身体介助テクニックから成り立つものです。介助する側は、まず自分の存在を相手(被介護者)に認識してもらうため、相手が目の前にいる事実を態度や言動で示します。仮に反応がなかったとしても、相手を尊重し常にコミュニケーションを図ろうと働きかけるようにします。
 
 
40年近く続くジネスト氏らの取り組みによって、これまで攻撃的だった認知症高齢者の言動や表情が穏やかになった、家族や看護師の言うことを素直に受け入れてくれるようになったなど認知症緩和の実例報告も多くあります。
 
 
日本では2014年に放送されたNHKの番組によってその名前が知られるようになり、ユマニチュードのメソッドを取り入れている病院、介護施設も増えてきました。現在、発祥の地であるフランス以外にも、ベルギー、ポルトガル、スイス、ドイツ、カナダ、そして日本といった具合に、世界中でユマニチュードのケアを実践していこうという機運が高まっています。
 
 

ユマニチュードの基本となる4つのアクション

認知症予防.jpg それではユマニチュードの基本となる4つの行動について紹介します。いずれも日常の介助において必須となるため、すぐに実践してみるのと同時に、これまでのやり方と乖離があるのならば見直してみるのもよいでしょう。
 
 

●見る

真正面から相手の目を見つめることから始まります。相手の目を見ることは、「自分はあなたに関心がある」という意思表示になります。このときあまり顔を近づけ過ぎると相手は嫌悪感を示す可能性があるため、適度な距離を保つことが重要です。また介助者が立った状態で、車いすやベッドにいる被介護者を見下すように見るのもNGです。
 
 

●話す

相手に伝えたいメッセージを実際に口に出してみましょう。ゆっくりとやさしく語りかけるようにします。耳が遠い高齢者の場合、大きな声でしゃべらないと伝わらないかもしれませんが、怒鳴るなど相手の心理にプレッシャーを与えるような態度は禁物です。ここで相手の反応がなかったとしても「今から〇〇をしますね」「熱く(冷たく)ないですか?」など、常にこちらのメッセージは発信し続けるようにしましょう。
 
 

●触れる

身体介助において相手の体に触れることは避けて通れません。相手の体を触る、持つ場合、ゆっくりと手のひらから触れるようにしてください。高齢者の肌や骨は非常にデリケートなので、強い力でつかんだり握ったりするのはNGです。衣類の着脱のとき、体に触れる前に必ず声をかけてから触れるようにしてください。何の前触れもなくいきなり体に触れば、不信感・不快感を示してしまうこともあります。
 
 

●立つ

寝たきり防止のためにも、可能なかぎり立つ(歩ける場合は歩行も)時間を作ることも重要です。たとえ長時間の立位が難しくても、歩行器や手すりにつかまった状態かつ介助者がそばで見守れる状態ならば、1日の中で数度立つ機会を設けてみましょう。実際、立った状態の方が歯みがきや洗顔などもスムーズになり、介助する側の負担も減らすことができます。
 
 

コミュニケーションの深化で、ケアを受け入れてもらう

続いて、介助者に心を開いてもらうためのプロセスをご紹介します。ユマニチュードではケアの開始から終了まで大きく5段階に分けられています。多忙の中、日々の介助にあたる人も多いことかと思います。それでも決しておざなりになることなく、大切な家族を思いやる気持ちを忘れないでください。
 
 

●ステップ1:出会いの準備

来訪時、自分の存在を相手に知らせるプロセスです。具体的に相手の居室に入るときを例にします。
 
 
①扉を3回ノックする→②3秒待つ→③(反応がない場合)もう一度3回ノックする→④3秒待つ→⑤最後に1回ノックし部屋に入室する。
 
 
時間帯によっては相手が寝ていて認知機能が十分に働いていない可能性があります。こちらの存在を知らせるためにドアのノックから始めます。個室でない場合は、カーテンや間仕切り越しに声をかけるようにしてください。急に現れて大きな声で話しかけるなど相手を驚かせるような行為は禁物です。
 
 

●ステップ2:ケアの準備

続いて身体介助をスムーズにおこなうための、いわば"告知"の時間です。前項で紹介した「見る」「話す」が基本になります。ここで注意したいのが「おむつを替える」「お風呂に入る」といったストレートな表現はなるべく避けること。ここで気分を害してしまい、拒否を示す高齢者もいます。
 
 
またケアの準備にかける時間は20秒~3分とされています。あまり時間をかけて説得しても本人の意思が覆る可能性が低く時間の無駄になります。この短い時間の中で良好な関係を築いたことによって、今まで嫌がっていた身体介助を受け入れてくれるようになったとの報告例もあります。
 
 

●ステップ3:知覚の連結

実際の身体介助において「見る」「話す」「触れる」のうち、最低2つを同時におこなう必要があるとしています。例えば、「体の調子はどうですか?」とやさしい言葉で語りかけているのに、視線は窓の外を向いているようでは相手に誠意は伝わりません。介助者の行動や言動一つ一つが重なりあってのコミュニケーションだということを忘れないでください。
 
 

●ステップ4 :感情の固定

自分がおこなったケアがよかった、喜んでくれたことを相手に印象づけることも重要です。そうすることによって、次回のケアも協力的になりスムーズに実施することができます。具体的には、「ごはんおいしかったですね」「お風呂に入ってお肌がきれいになりましたね」といったポジティブな印象を実際に口に出すことです。また最後に自ら感謝の言葉を伝えると、お互いの信頼関係がより密なものになります。
 
 

●ステップ5 再開の約束

次のケアにつなげるためにも、一連の介助が終わった際に「また来ます」「次にお会いできるのを楽しみにしています」と伝えることも重要です。仮に記憶できなかったとしても、介助者に対してポジティブな印象がどこか残っていれば、今後のケアが大きく改善されるはずです。
 
 
ステップ5については、同居している在宅介護では不自然なプロセスとなるかもしれません。ただし施設に入居している場合、別れ際に再開の約束をするようにしてみてください。高齢者本人の気持ちもきっと軽くなるはずです。
 
 

終わりに

ご紹介したとおりユマニチュードは画期的な認知症ケアかもしれませんが、人と人とのつながりについて考えてみると、お互いを尊重することで成り立つ極めてベーシックなケアの手法とも言えます。たとえ重度の認知症であっても"心のあり方"は元気だったころと比べて大きな変化はないものです。認知症高齢者を特別に扱うのではなく、一人の人間として敬意を持って接すれば、相手もこちらの気持ちを少しずつ理解してくれるはずです。


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