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認知症で銀行口座が凍結される!? トラブルを未然に防ぐためにできること|認知症のコラム

認知症で銀行口座が凍結される!? トラブルを未然に防ぐためにできること|認知症のコラム

更新日:2022.01.04

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親の年金を当人の介護費用に充てようと考えている人は多いことかと思います。ところがいざ認知症になって介護サービスを利用しようと思った矢先、貯金が銀行から引き出せなくなったというお話を介護者からお聞きします。認知症になると預貯金が使えなくなるのでしょうか?また、身内の代理人ではダメなのでしょうか? 今回は、こういったトラブルを回避する方法について考えます。

認知症になると銀行口座が凍結される理由

預金者本人が認知症だと判明した場合、銀行は相続トラブルなどを防ぐために口座を凍結します。認知症になると財産管理に必要な判断力が衰えることが考えられ、口座を第三者に悪用される恐れなどから預金者本人の財産を守る手段として実行するのです。

注意点として、凍結のタイミングはあくまで銀行側が「認知症の疑いが強い」と判断した時点です。預貯金者が病院で認知症と診断されたから即凍結されるというわけではありません。

口座を凍結されてしまうと、家族でも簡単にお金を引き出すことはできなくなるため、事前に対策を練る必要があります。

口座が凍結されると預貯金の引き出しが不可に

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前述の通り、預貯金者が認知症になって口座が凍結された場合、その預貯金を引き出すことは不可能です。たとえ家族や親族が窓口に来て身分証明書を提示したとしても同様です。預貯金を引き出すには、口座を保有する本人の許可が必要となるため、その場で本人の同意がなければ認められません。

高齢者の場合は、介護が必要となったときに使うためにお金を預けているケースも多いでしょう。口座凍結によって、あてにしていたお金が引き出せないとなると深刻な事態です。

代理人が財産管理に関与できる「成年後見人制度」とは

本人の認知症によって口座が凍結された場合、「成年後見人制度」を使うことで預貯金の引き出しが可能になります。

成年後見人制度とは、選任された「成年後見人」が認知症などで判断能力が失われた人に代わって契約などの法律行為を行い、第三者の手から財産や権利を守るものです。

成年後見人制度には2種類あり、すでに認知症の人には「法定後見制度」、認知症になっていない人の場合には「任意後見制度」を選ぶことになります。

法定後見人には、後見、保佐、補助の3種類があり、それぞれ役割や権限が異なります。後見人の選任者としては、配偶者や親族のほか、弁護士や司法書士、社会福祉士などが認められています。法定後見人には中立かつ公平であることが求められるため、利益を得るような行為は違法となります。依頼者の権利を守るため、士業関係者が選任されるケースが多いようです。

また、本人が認知症になる前の状態であれば、任意後見制度を活用できます。本人に判断能力があるうちに後見人を決めておくと、いざというときに安心できるでしょう。この場合、子などを後見人に選任するケースが多いようですが、身寄りがない高齢者の場合には、弁護士や司法書士に依頼することもできます。法定後見人、任意後見人ともに、家庭裁判所への契約開始の申し立て(手続き)と後見人によるすべての資産の管理に関する定期的な報告が必要です。

弁護士や司法書士などに成年後見人を依頼する場合、月に数万円の報酬を支払うことになります。家族間でお金をかけずに済ませたい問題ですが、相続について兄弟や親族でトラブルに発展しかねないケースについては財産を第三者の管理下に置くことで公平性を保つことができ、健全な管理につながるのです。

認知症患者の暮らしを支える「成年後見人」ってなに?後見人の援助内容とその探し方

家族に財産を託す「家族信託」とは

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成年後見人制度は、銀行口座が凍結されても預貯金が引き出せる唯一の方法です。しかし、法定後見人に支払う報酬や資産管理に関する家庭裁判所への報告義務など、複雑な手続きが伴います。こうした手間を省くには、「家族信託」で財産の管理を一任する措置を取るのが有効です。

家族信託では、以下の3つの立場を明確にします。

  • ・委託者...財産(預貯金、不動産、株式など)の所有者
  • ・受託者...財産の管理を託された家族
  • ・受益者...財産による利益を受ける人

認知症などで委託者が財産の管理を自分で行うことが難しくなった場合に備えて、あらかじめ受託者に財産の管理を託します。そして、受託者は財産の運用などで生じた利益を受益者に還元するのです。財産の規模が小さいケースでは委託者が受益者を兼ねることになるため、委託者は医療や介護に必要なお金を受託者から受け取ることになります。

家族信託では、手持ち財産の分配や運用方法を委託者が決めることが可能です。財産の種類が多岐に渡る場合や相続する人数が多い場合、公平に分配できるよう事前に取り決めることができて、親族間でのトラブルを回避できるメリットがあります。

「家族信託」で親が万が一認知症になった場合に備えよう

柔軟に預貯金を引き出せる金融商品も登場

最近では、家族が手軽に預貯金の引き出しを行える「代理出金機能付信託」も登場しています。これは口座を保有する本人以外に「代理人」を決めて、その代理人が本人に代わって預貯金を管理できるものです。

スマートフォンのアプリから簡単にお金を引き出したり、口座の出入金の記録をWEB上でチェックできるため、透明性も確保されています。このサービスを利用する場合、信託銀行に新たに口座を開設することと、預貯金の移動が必要です。

老後の財産管理は早めに計画を

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自分で働いて工面した将来の介護費用が、認知症で口座が凍結され、引き出せなくなってしまうのは重大な問題です。できる限り早い段階から財産を誰がどう管理していくか、家族間でしっかりと話し合い、計画的に対策をしておくことが超高齢社会では必要になってくるでしょう。

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