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老人性難聴の方とのコミュニケーションに悩みを抱えている方へ。難聴を疑似体験できるVR制作者インタビュー

老人性難聴の方とのコミュニケーションに悩みを抱えている方へ。難聴を疑似体験できるVR制作者インタビュー

公開日:2019.09.11

難聴VR開発者のイメージ

在宅介護をしている方や、介護職員として老人性難聴の方とのコミュニケーションに悩みを抱えている方の中には、老人性難聴の方の見えている世界や感じている気持ちを知りたいと考えている人も多いと思います。実は、専用のゴーグルを使えば、VR(Virtual Reality/仮想現実)を用いて擬似的に難聴を経験できるのです。

そこで今回は、老人性難聴をVRで体験してきました。合わせて、このVRを制作した経緯なども伺います。

老人性難聴を経験できるVR誕生秘話

老人性難聴を経験できるVR

老人性難聴とは、加齢によって内耳と聴覚中枢に障害が起こり、聞こえにくくなる状態のことを指します。単純に音の聞こえが悪くなっているだけではなく、大勢が話している時に会話を聞き逃したり、ゆっくり話してもらわないと理解できなかったりするのが特徴です。

この難聴体験ができるVRを開発したのが、株式会社シー・エヌ・エスの牧村正嗣氏。実は牧村氏の娘さんが「感音性難聴」です。出産後のスクリーニング検査において、難聴だということが発覚したそうです。「大変なことになったと感じました。それまで聴覚障害者という名前は知っていましたが、その方たちに意識を向けることはありませんでした」と牧村氏。以来、とにかく様々な当事者や難聴の子を持つご家族、専門家に会って話を聞く、ということを繰り返したそうです。

その中で、牧村氏はろう学校で難聴体験ができるという情報を得ます。しかし実際に参加してみると、その体験会は「伝音性難聴」を扱うものでした。感音性難聴と伝音性難聴は根本的に違いがあります(外耳と中耳の部位に障害があって起こる難聴が「伝音性難聴」、内耳と聴神経の部位に障害があって起こる難聴が「感音性難聴」です)。この経験から、牧村氏は感音性難聴について世の中に発信していきたいと考えるようになりました。

VRとの出会いは、知り合いからの誘いでした。シー・エヌ・エスに先に入社していた先輩が、「うちのVRカメラで難聴の世界を再現できるのではないか」と言ってくれたのです。牧村氏は「これだ!」と感じ、それまでいた会社を辞めて、シー・エヌ・エスに入社。会社の協力もあり、去年の夏にこの難聴を体験できるVRを制作しました。

体験できるのは、道路を歩いているシーンと、喫茶店のシーンと、食卓のシーンの3つ。ろう学校などで日常生活の困り事をヒアリングし、シーンを選びました。出来上がったものを娘が通っている主治医の先生に見てもらったところ、疑似体験という意味ではこれで問題はないと言われたそうです。

牧村氏は次のように話します。「一口に難聴と言っても、聞こえ方は人それぞれ。食卓で他に音がない状態でゆっくり話せば聞こえる可能性もあります。しかし、そのような方であっても、複数の人が同時に話し始めればとたんに会話を聞き取れなくなってしまいます。そのような状況を、VRを通じて感じて頂ければと思います。」

VRを通じて「理解して欲しい」とは思わない。あくまでも「知って欲しい」

難聴VRを体験して知ってほしいこと

牧村氏は、このVRを通して「難聴の方がこんなに怖い思いをしているのだから、健常者は気をつけてくださいね、ということを言いたいわけではありません」と話します。このVRでは、道路を歩いているシーンを体験できますが、走行中、急に車が真横を通っていきます。しかし、自分が車を運転している時に、目の前を歩いている人に「この人は耳の聞こえない人かもしれない」と考えられる人はほとんどいないのではないでしょうか?

「私は別にVRで難聴者のことを理解して欲しい、というわけではありません。あくまでも『知ってほしい』という気持ちです。結局はバーチャルの世界なので、現実とは違います。ですから、体験会参加者の方は、体験したことを忘れてしまっても良いと思います。そもそも健常者は、日常で障害者のことを常に意識するということは無いでしょう。耳の不自由な方と出会った際に、ふとVRで体験してもらったことを思い出してもらえる。それだけでも、だいぶ世の中は変わっていくのではないかと思います。知ってくださる方が増えれば、うちの子も含め、聞こえないとか聞こえにくい人が生きづらさを感じることが少なくなるのではと考えています。」

高齢難聴も感音性難聴と同じ仕組みということで、老人介護の現場での活動もしているとのこと。また、障害者雇用に関しては、同僚になる方のために難聴を疑似体験してもらったこともあるそうです。今後は、病院で医師や看護師さんに体験してもらうという方法も検討中です。

「うちの子が将来、大きくなった時に、確実に不便な思いをすると思うんです。聞こえが原因できっと不愉快な思いもすると思う。親としては、できる限り生きづらさを感じてほしくないと思うじゃないですか。となると、できるだけ周りの人が難聴のことを知っていてくれたほうが良いですよね。私の活動を今後増やして少しでも多くの人が知ってくれれば、聞こえない・聞こえにくい人が暮らしやすくなるかな?と思うんです。」

牧村氏はこんな話をしてくれた。「ある難聴を持つ方が電車に乗っていた時のことです。乗っていた電車が途中の駅で突然止まってしまったそうです。電車のアナウンスはもちろん聞こえないですから、乗客が全員降りた後、近くにいた駅員さんに筆談で『なぜみんな降りているのか』を聞いたそうです。すると、その駅員さんはなんと書いたと思います? 『さきほど車内アナウンスにあった通りです』と書いたそうです。でも、その駅員さんに悪意は無いんです。それは『聞こえないことがわからない』ということなんです。本当にその人が意地悪だったらもっと意地悪なことを書くはずですし、それはやはり知らない、ということなんですね。」

今後は、この活動を通じて知り合った方と一緒に動けたら良いのではと話す牧村氏。個々で活動するより、固まって活動したほうが、シナジーが生まれやすいのではないかと語っていました。

VRで難聴の世界を体験した感想

難聴VRを体験してみた

私もVRを体験してみました。そもそも初めてのVR体験だった私ですが、ゴーグルを装着すると映像が立体的に見え、遠くのものは遠くに、近くのものは近くにあるように映りました。没入感は想像以上のもので、体験者はおそらくVR技術もこのレベルまで到達したのかと驚くことでしょう。

まずは道路を歩いているシーンを体験。健常者バージョンだと、車が通る時のクラクションをはっきりと聞くことができました。しかし、難聴者バージョンを経験すると、体験中はクラクションの音が聞こえないので、急に車が隣を通ると恐怖を感じました。

難聴VRを体験してみた

次に食卓のシーン。子どもと夫婦と自分の4人で食卓を囲っています。難聴者バージョンだと、何かの話をしているように見えますが、よく聞き取れません。途中、子どもと親と思われる2人がハイタッチをする場面がありますが、会話が聞こえないので混ざることもできず疎外感を感じました。このシーンを祖父(祖母)視点で見ると、終始孫の声が聞こえない寂しさがあります。

難聴VRを体験してみた

最後に喫茶店のシーン。店員さんが何を言っているのかわからず、困ってしまいました。もし自分が難聴者だったら、終始不安感に苛まれるのではないかと思われます。店員が手話を使って話しかけてくれるシーンもありましたが、手話があるだけでも随分落ち着くということがわかりました。

VRで難聴を体験するには?

VRでの難聴体験は、イベントや公共施設などで開催されています。もし体験してみたい(イベントにお呼びしたい)という方は、株式会社シー・エヌ・エスまでお問い合わせください。皆様のご連絡をお待ちしております。

お問合せ先はこちら

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