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【記憶障害、実行機能障害、見当識障害】必ず現れる、認知症の中核症状6種類まとめ|認知症のコラム

【記憶障害、実行機能障害、見当識障害】必ず現れる、認知症の中核症状6種類まとめ|認知症のコラム

更新日:2020.09.15

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外を徘徊する。ものを盗られたと思い込む。もの忘れが激しい。着替えができない......。認知症になるとさまざまな症状が現れますが、これらの症状は、実は2種類に分けられます。発症には個人差がある「周辺症状」と、すべての人が発症する「中核症状」です。

周辺症状では「外を徘徊する」「ものを盗られたと思い込む」など、中核症状は「物忘れが激しい」「着替えができない」などの症状が見られるようになります。

今回は、中核症状に注目し、その症例と対処法について見ていきましょう。なお、周辺症状については「認知症の周辺症状(BPSD)9種類まとめ」の記事にて詳しく解説していますので、こちらを参照してください。

認知症の中核症状とは

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「中核症状」とは、「記憶障害」「見当識障害」「失行」「失認」「失語」「実行機能障害」といった認知症の方なら誰でも現れる症状のこと。これらは認知症の進行によって徐々に重くなっていき、完全に止めることは難しいと言われています。それぞれの症状について、以下で詳しく見ていきましょう。

1. 記憶障害

認知症の中核症状としてよく見られるのが、記憶障害です。認知症を発症すると、早期に記憶する能力の障害が起きます。 健常な人でも年齢を重ねるほどに物忘れが多くなりますが、何かヒントや小さなきっかけがあれば思い出すことができます。しかし、認知症の記憶障害では数分前に見聞きしたことや自分がした行動でも思い出せなくなってしまうのです。

症状が進行するにつれ、以前は覚えていたはずの記憶も欠損していきます。まだ忘れずに残っている記憶を頼りにするため、自分の現状を把握できなくなることも。アルツハイマー型認知症ではとくに、経験したできごとに関する「エピソード記憶」が思い出せなくなることが多いです。

症例

・財布を一時的に机の上に置いたのに、それを忘れてしまって財布が身の回りからなくなって盗まれたと勘違いする。
・食事をしたことを忘れてしまって、食事を食べさせてもらえないと勘違いする
・仕事を退職したのに、仕事着に着替えて出勤しようとする

対処法

財布などの小物は常に身につけてもらったり食事をするたびに記録をつけたりするような工夫をしましょう。そうすることで、高齢者はメモを見て自分の覚えたことや行動を見直すことができます。

2. 見当識障害

今日が何月何日で今何時くらいかがわからない。自分がどこにいるのかがわからない。知っているはずの人を見ても、どんな人だったか思い出せない。周りの人間と自分との関係がわからない......。

このように、自分の置かれた状況が把握できなくなり、ひとり取り残されてしまったような状態になるのが見当識障害です。とくに引越しや入院など、環境が変わったときに強く現れるようになります。

症例

・自分の家ではないと思って、外に出て行こうとする
・夏なのに暖房をつけたり、厚着したりする
・夜中なのに朝だと思い、起きて新聞を取りに行く
・家の中の場所がわからなくなり、トイレ・風呂場に行けない
・近所に出かけたら、自分の家に戻ってこられない
・毎日会っている家族は認識できても、家族ではない親戚や友人と自分の関係性がわからない

対処法

見当識障害の方は自分が孤独だと感じやすいので、介護者が常に近くにいる状況をつくることが大切です。また、外の環境に対する管理能力が乏しくなるので、服装を含めた体温調節や季節特有の対策をしてあげるようにしましょう。

徘徊や家に出ると戻れなくなるからといって屋外の刺激を断つと、逆に症状を進行させてしまいます。自分の足で歩いたり、歩いたときの景色の変化、季節の変化を感じたりすることが脳にはよい影響をもたらします。

3. 失行

体を動かせるにもかかわらず、目的をもった行動の方法がわからなくなる状態を「失行」といいます。以前は普通にできていたことができなくなってしまいます。

症例

・服をきちんと着ることができない
・鍵穴に鍵ではない物を入れて開けようとする
・じゃんけんができない
・お箸を上手に使って食事をすることができない

対処法

介助者は見守りながら、できない時だけ手を貸して教えてあげるようにしましょう。すべてをやってしまうと余計に何もできなくなってしまう可能性があるので注意が必要です。

4. 失認

体の器官(目・耳・鼻・舌・皮膚等)に問題がないにもかかわらず、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感に関係する認知能力が正常に働かなくなる状態を「失認」といいます。五感のすべてに一気に障がいが現れるのではなく、一部分から欠損していくことが一般的で、周囲の人が支援すれば正しく認識することができます。

症例

・ゴミ箱をトイレと間違える
・遠近感がなくなる
・触られていることはわかるが、部分がわからない

対処法

こちらも介助者が、誘導してあげたり補佐役に努めるようにしましょう。

5. 失語

脳梗塞などの原因で血管性認知症になってしまい、脳の言語に関わる部位が損傷することで「聞く・話す・読む・書く」といった音声・文字などの言語情報の機能が失われた状態を「失語」といいます。 言語障害があると、自分と他人とのコミュニケーションがうまくできなくなり、抑うつ状態になりやすくなります。

症状例

・話せる言葉の数が少なくなり、言葉の長さも短くなる
・サラサラとしゃべっていても、内容の意味がない
・相手の話を意味のある文章だと理解できない(感覚性失語)
・相手の話が聞こえて意味を理解できても、自分は話せない(運動性失語)
・読めても言語を理解できない
・言葉は理解できても復唱できない
・文字が書けない・計算ができない

対処法

長い言葉や文章を使うのをできる限り避けましょう。簡単な言葉でゆっくり話したり、ジェスチャーを使ったりすると理解しやすくなります。また、1度で理解できないこともあるので、繰り返したり少し表現を変えて伝えるなどの工夫も必要です。

6. 実行機能障害

計画を立てて順序よく物事をおこなうことができなくなることを「実行機能障害」といいます。ある目標に向かって手順通りにできない、自立できないことで日常生活をひとりで送れなくなってしまいます。

症状例

・食事の準備ができない
・計画的な買い物ができない
・電化製品の使い方がわからない
・予定外のできごとに対処できない

対処法

何かを一緒になってできるようにしていきましょう。食事の準備も一緒に行いながら細かく段取りや作業を確認したり、買い物をするときも前もって購入品を紙に書き、次はどこへ行って何を買うのかを確認しながら過ごしてみてください。

脳に刺激を与える環境をつくることが大切

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認知症には、中核症状のいずれかが必ず現れます。介助する側としては、できる限り側で寄り添い一緒に行動してあげましょう。だからといって、行動を制限しすぎるのもよくありません。 家事の協力や友人との交流、スポーツ観戦、音楽鑑賞など、脳に刺激を与えられるような環境をつくっていき、少しでも進行を緩やかにできようにしていきましょう。

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