介護のお役立ちコラム

実家を売るには?後悔しない売却の全手順、相続、税金、費用を専門家が徹底解説

更新日:2026.05.12
実家を売るには?後悔しない売却の全手順、相続、税金、費用を専門家が徹底解説

「親が施設に入居することになったけれど、実家はどうしよう...」「相続した実家が空き家に。何から手をつければいいのかわからない」「実家を売却するにも、どんな費用がかかる?税金は?家族と揉めずに進められるだろうか...」

実家の売却は、多くの方にとって初めての経験です。 不動産売却の手続きが複雑なだけでなく、大切な思い出が詰まった場所だからこそ、不安や悩みは尽きないことでしょう。 いざ売るとなっても、何から始め、誰に相談すればよいか判断するのは難しい問題です。

この記事は、そんな方のための 「実家売却の完全ガイド」です。 この記事を最後まで読めば、実家を売却する正しい手順、賢い節税方法、そして適切な売却のタイミングが明確になります。 1人で悩まず、不動産の専門家と一緒に、後悔のない実家売却への第一歩を踏み出しましょう。


ご相談は宅地建物取引業免許を持つ株式会社あいらいふ(東京都知事(2)第99983号)がお受けします。


【結論】実家の売却で後悔しない最重要ポイントは売却の「タイミング」と「相談先」

実家の売却を成功させるためのポイントを結論からお伝えします。後悔しないために最も重要なのは 「①売却のタイミングを見極めること」「②信頼できる不動産の専門業者(不動産会社)を選ぶこと」の2点です。この2つを間違えなければ、金銭的な損や家族とのトラブルといった大半の失敗は避けられます。 なぜなら、売却のタイミングによって活用できる税金の特例が変わり、相談する業者選びが手続きのスムーズさや売却価格、さらにはご自身の精神的な負担を大きく左右するからです。

特に、ご両親が元気なうちに今後について話し合っておくことは、円満な売却の鍵となります。この記事では、これらのポイントを一つひとつ丁寧に解説していきます。

実家売却で後悔しないための重要ポイント

少しでも不安な方は、専門家に相談するのが賢い選択です。

実家を売却するための手続きは、法律や税金が絡むため複雑です。専門家のサポートを得ることで、時間と心の平穏を確保できます。まずは無料相談で、あなたの状況をしっかりお聞かせください。売るべきかどうかの判断も含めて、あなたに合ったご提案をいたします。

【お悩み別】実家の売却でよくある3つの壁と解決策

実家の売却を進めるにあたり、多くの方が特有の課題に直面します。ここでは、代表的な3つのお悩みと、それぞれの具体的な解決策を専門家の視点で解説します。事前に対策を知っておくことで、いざという時に慌てず、冷静に対処できます。

1. 親が認知症になったらどうする?成年後見制度の活用

親が認知症などで 判断能力が不十分とみなされる場合、たとえ実家の所有者本人であっても、 不動産売却のような重要な行為は、法律上認められていません。無理に契約を進めても、後から契約が無効になるリスクがあります。

このようなケースで売却を進めるには、 家庭裁判所に申し立てを行い、「成年後見人」を選任してもらう必要があります。

  • 成年後見制度とは?
    認知症、知的障害、精神障害などによって判断能力が不十分な方々を保護し、支援するための制度です。本人の財産を不当な契約から守ったり、身上監護(介護サービスの契約など)を行ったりします。

【売却までの流れ】

STEP 項目 内容・詳細
1 家庭裁判所への申し立て 親族などが家庭裁判所に対し、後見開始の審判を申し立てます。
2 成年後見人の選任 裁判所が、候補者(親族・弁護士・司法書士など)の中から最適な人物を後見人に選任します。
3 居住用不動産の売却許可 実家が「居住用不動産」の場合、売却のために裁判所から別途 「居住用不動産処分許可」を得る必要があります。
4 売却手続きの開始 後見人が本人に代わって不動産会社と媒介契約を結び、買い手を探します。 具体的な買い手と条件が決まった段階で、家庭裁判所に「居住用不動産処分許可」を申し立てます(許可が得られることを条件に契約します)。

申し立てから後見人が選任されるまでには数ヶ月かかるのが一般的です。さらに売却許可にも時間が必要です。親の判断能力に不安を感じ始めたら、できるだけ早く専門家(弁護士、司法書士)や地域包括支援センターに相談し、今後の対策について検討を始めることが重要です。

2. 実家の住宅ローンが残っている場合は?

親が購入した実家の住宅ローンがまだ残っている(残債がある)場合でも、売却は可能です。ただし、 売却と同時にローンを全額返済し、金融機関が設定している「抵当権」を抹消する必要があります。

  • 【確認すべきこと】
  • ローン残高の確認:まずは金融機関に連絡し、現在のローン残高がいくらなのかを正確に把握します。

  • 団体信用生命保険(団信)の確認:相続後に売却を検討する場合、親が団信に加入していたかを確認しましょう。加入していれば、親の死亡時に保険金でローンが完済されるため、手続きがスムーズに進みます。
  • 【売却の流れ】
  • 売却価格がローン残高を上回る「アンダーローン」であれば、問題ありません。売却代金でローンを完済し、抵当権を抹消して買主に引き渡します。
  • しかし、売却価格がローン残高を下回る「オーバーローン」の場合は、 差額を自己資金で補填しなければ抵当権を抹消できず、原則として売却できません。

どうしても自己資金が用意できない場合は、「任意売却」という方法を検討することになりますが、手続きが複雑になるため、早めに不動産会社や金融機関に相談することが不可欠です。

3. 兄弟・親族間で意見がまとまらない...

相続人が複数いる場合、実家の処分方法を巡って意見が対立し、トラブルに発展するケースは少なくありません。

  • 「長男は売りたいが、次男は住みたいと言っている」
  • 「売却価格で揉めている」
  • 「誰も実家を相続したがらず、話が進まない」

このような状況を避けるためには、 親が元気なうちに「遺言書」を作成してもらうことが最も有効な対策です。 法的に有効な遺言書があれば、原則としてその内容に従って遺産分割が行われるため、相続人間の争いを未然に防ぐことができます。

もし遺言書がなく、相続が発生してしまった場合は、 相続人全員による「遺産分割協議」で合意形成を目指します。ここで話がまとまらなければ、家庭裁判所での調停や審判に進むことになり、解決までに長い時間と多大な労力、費用がかかってしまいます。

家族間の感情的な対立も絡むため、当事者同士での解決が難しい場合は、弁護士などの専門家に間に入ってもらうことも有効な選択肢です。


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あなたはどっち?実家の売却「相続前」vs「相続後」メリット・デメリットを徹底比較

実家を売却するタイミングは、大きく分けて「相続前(親の生前)」と「相続後(親の死後)」があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが良いかはご家庭の状況によります。冷静に比較検討し、より良い選択をしましょう。

【比較表】相続前売却 vs 相続後売却

項目 相続前売却 相続後売却
税金 メリットが大きい
・居住用財産の3,000万円特別控除が使える可能性がある
・売却金を親の生活費や施設費に活用できる
デメリットがある
・控除の適用要件が厳しくなる
・現金化により相続税の評価額が上がる可能性がある(売却代金を相続税の納税資金に充てられる点はメリットとなります)
手続き スムーズ
・所有者である親の意思で決定できる
・必要書類が揃えやすい
複雑になりがち
・相続人全員の同意が必要となる
・相続登記など追加の手続きが発生する可能性がある
トラブルリスク 低い
・親の意思が明確なため揉めにくい
高い
・相続人間で意見が対立しやすい
・共有名義で問題が複雑化するケースがある
費用 抑えられる
・空き家管理にコストがかからない
増加する可能性
・空き家期間中に管理費、固定資産税がかかる
・建物の状態によっては、解体費用がかかる

相続前売却のポイント

親の意思が明確で、親子で協力して進められるのは大きなメリットです。特に、親が老人ホームなどに入居する場合でも、 条件を満たせば税金の特例(3,000万円特別控除)を使える可能性があります。これにより、課税対象となる利益を大幅に圧縮でき、節税効果が期待できます。

ただし、売却によって得た資金を子に渡すと贈与税の対象となる場合があるため、資金の活用方法については事前に計画を立てておくことが重要です。

相続後売却のポイント

相続が発生した後に実家を売却する場合、手続きが複雑になりがちです。特に、 相続人が複数いる場合は全員の合意がなければ売却できません。遺産分割協議がまとまらないと、売却活動を開始することすらできなくなってしまいます。

一方で、相続税の申告期限内に売却すれば、支払った相続税の一部を経費として計上できる特例(取得費加算)が使えるメリットもあります。

どちらのタイミングで売却すべきか迷ったら

ご自身の状況を不動産の専門家にご相談ください。税金や法律の観点から、あなたに合った選択肢を一緒に検討し、的確なアドバイスを提供します。

【全体像を解説】実家売却の全7ステップ|準備から確定申告までの流れ

【全体像を解説】実家売却の全7ステップ|準備から確定申告までの流れ

実家を売却する流れは複雑に見えますが、全体を把握すれば大丈夫です。 ここでは、準備から売却後の手続きまでを7つのステップに分けて、初心者の方にもわかりやすく解説します。この手順に沿って進めることで、スムーズな売却を実現しましょう。

  • ステップ1:家族会議を開き、合意形成を行う

  • 最も大切なのが、ご家族全員で話し合い、意思を1つにすることです。所有者である親の意向はもちろん、相続人となる兄弟姉妹の考えも必ず確認しましょう。ここでの合意形成が、後のトラブルを防ぐ鍵となります。

「父が施設に入ることになり、実家をどうするか兄弟で話し合いました。事前にそれぞれの考えや希望を共有し、全員が納得した上で売却を進めたおかげで、揉めることなくスムーズに手続きを終えられました」(Aさん・50代)

  • ステップ2:不動産会社に査定を依頼し、売却方法を検討する

  • 家の価値を知り、売却の戦略を立てるために、複数の不動産会社へ査定を依頼します。査定には、ネットで完結する「机上査定」と、実際に物件を見て評価する「訪問査定」があります。

  • 机上査定(簡易査定):周辺の類似物件の取引事例や公示価格などのデータから、おおよその査定価格を算出する方法です。手軽に相場観を掴みたい場合におすすめです。

  • 訪問査定(詳細査定):不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、建物の状態、日当たり、周辺環境などを細かく確認して、より正確な査定価格を算出します。売却を具体的に検討している場合は必須です。

  • 正確な売却価格を知り、信頼できる担当者を見つけるためには、 3社以上の不動産会社に訪問査定を依頼し、その提案内容を比較検討するのがおすすめです。
  • ステップ3:不動産会社と媒介契約を結ぶ

  • 査定額や担当者の対応、販売戦略などを比較し、売却を任せる不動産会社を1社選びます。そして、その会社と「媒介契約」を結びます。この契約には3つの種類があります。

  • 一般媒介契約:複数の不動産会社に同時に売却を依頼できる。自分で見つけた買主との直接契約も可能。広く買主を探せる可能性があるが、不動産会社の報告義務がなく、販売活動が手薄になる可能性も。

  • 専任媒介契約:依頼する不動産会社は1社のみ。自分で見つけた買主との契約は可能。不動産会社は2週間に1回以上の販売状況の報告義務があり、積極的に販売活動してくれる傾向がある。

  • 専属専任媒介契約:依頼する不動産会社は1社のみ。自分で買主を見つけることはできない。不動産会社は1週間に1回以上の報告義務があり、最も手厚いサポートが期待できる。
  • ステップ4:売却に向けた活動を開始する

  • いよいよ売却活動がスタートします。不動産会社が自社のウェブサイトや不動産ポータルサイトに物件情報を掲載したり、チラシを作成したりして、購入希望者を探します。
  • 家の印象は売却価格や売却期間に大きく影響します。事前に掃除や整理整頓を済ませ、部屋を明るく見せる、換気をしておくなど、良い印象を持ってもらえるよう心がけましょう。
  • ステップ5:売買契約を締結する

  • 買主が見つかり、価格や引き渡し日などの条件がまとまったら、売買契約を締結します。契約時には、宅地建物取引士から物件に関する重要事項の説明を受け、売買契約書の内容を確認し、署名・捺印します。この際、買主から「手付金」(売買価格の5%~10%程度)を受け取ります。
  • 契約は非常に重要なステップです。契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点があれば、納得できるまで質問することが大切です。
  • ステップ6:代金を受け取り、物件を引き渡す

  • 契約から約1〜2ヶ月後、買主から残りの代金を受け取り、物件を引き渡します。これを「決済」と呼び、通常は買主が利用する銀行の営業日に、関係者全員(売主、買主、不動産会社担当者、司法書士)が集まって行われます。
  • すべての手続きが完了したら、買主に鍵を渡して引き渡し完了です。
  • ステップ7:確定申告を行う

  • 実家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合は、売却した翌年の2月16日~3月15日の間に確定申告が必要です。利益が出ていない場合でも、税金の特例や控除を利用する場合は、確定申告が必須となります。申告をしないと、ペナルティが課される場合があるので注意しましょう。

複雑な手続きはプロにお任せ

書類の準備から各所との連携まで、売却手続きは多岐にわたります。信頼できる不動産会社がパートナーなら、各ステップで何をすべきか的確なアドバイスがもらえ、安心して進められます。


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【費用一覧】実家売却でかかる費用・税金はいつ、いくら払う?

実家を売却する際には、様々な費用や税金が発生します。事前に全体像を把握し、資金計画を立てておくことが重要です。

売却時にかかる諸費用

諸費用の合計額は、 売却価格の4%~6%程度が目安です。例えば、2,000万円で売却した場合、80万円~120万円程度の費用がかかる計算になります。

費用項目 支払うタイミング 金額の目安 概要
仲介手数料 決済時 売却価格の3.3%+6.6万円が上限 不動産会社に支払う成功報酬。法律で上限が定められている。
印紙税 売買契約時 1万円~3万円(売却価格による) 売買契約書に貼付する印紙代(不課税)。
登記費用 決済時 5.5万円~22万円程度(司法書士報酬含む) 抵当権抹消登記や、相続登記が必要な場合に発生。司法書士に支払う。
測量費用 売却前 33万円~88万円程度 土地の境界が未確定な場合に必要。隣地との境界線を明確にするための費用。
解体費用 売却前 110万円~330万円程度 建物を解体して更地で売る場合に発生。木造、鉄骨など構造により変動。
その他費用 適宜 数万円~数十万円 ハウスクリーニング費用、引っ越し費用、遺品整理費用など。

金額はいずれも税込・税率10%です。

売却後に支払う税金

売却して利益(譲渡所得)が出た場合にのみ、所得税と住民税がかかります。

譲渡所得 = 売却価格 − (取得費 + 譲渡費用)

  • 取得費:その不動産を購入したときの代金や費用。不明な場合は売却価格の5%で計算(概算取得費)。
  • 譲渡費用:仲介手数料や印紙税など、売却のために直接かかった費用。

この計算で譲渡所得がプラスになった場合、所有期間に応じて以下の税率で課税されます。

所有期間 税率(所得税 + 住民税)
5年以下
(短期譲渡所得)
39.63%
5年超
(長期譲渡所得)
20.315%

※所有期間は売却した年の1月1日時点で判定します。

知らないと損!実家の売却で使える税金控除・特例と注意点

実家の売却で使える税金控除・特例

実家の売却で利益が出ると、譲渡所得税や住民税がかかりますが、 条件を満たせば税負担を大幅に軽減できる控除や特例があります。これらは自動的に適用されるのではなく、自分で確定申告をする必要があります。正確な知識を身に付け、賢く節税しましょう。

【居住用財産】マイホームを売ったときの3,000万円特別控除

親が住んでいた家を売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円までを控除できる、非常に効果の大きい特例です。

  • 【主な適用要件】
    ・自分が住んでいる家、または住まなくなってから3年後の年末までに売却すること
    ・親子や夫婦など、特別な関係の相手への売却ではないこと
  • 【注意点:親が老人ホームに入居していた場合】
    親が老人ホーム(介護保険法に規定される特定施設など)に入居したことで空き家になった実家でも、 一定の要件を満たせばこの特例の対象となります。 ただし、施設入居後に家を誰かに貸したり、事業用に使ったりすると対象外となるため、注意が必要です。

※参照:国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例

【空き家】被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの3,000万円特別控除

相続で引き継いだ空き家を売却する場合にも、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる可能性があります。 通称「空き家特例」と呼ばれます。

  • 【主な適用要件】
    ・相続開始の直前まで被相続人(亡くなった親など)が1人で住んでいた家であること
    ・1981年5月31日以前に建築された家屋であること
    ・相続開始から3年後の年末までに売却すること
    ・売却代金が1億円以下であること
  • 【注意点:解体または耐震リフォームが必要な場合も】
    この特例を適用するにあたっては、建物をそのまま売却する(新耐震基準に適合する場合)だけでなく、建物を取り壊して土地(更地)として売却する、または耐震リフォームをしてから売却するという方法も認められています。

※参照:国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

相続税を納めた人が、 相続開始の翌日から3年10ヶ月以内にその相続した不動産を売却した場合、納めた相続税額の一部を物件の取得費(経費)として加算できる制度です。

取得費が増えることで、課税対象となる譲渡所得が圧縮され、結果的に譲渡所得税・住民税の負担を軽くすることができます。相続税を支払った方は、忘れずに利用したい特例です。

※参照:国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

税金のご相談も専門家へ

税金の制度は毎年のように改正があり、非常に複雑です。ご自身のケースでどの特例が使えるか、一番お得な方法は何か、といった判断は不動産の専門家にご相談ください。提携している税理士を紹介することも可能です。

※2024年以降の譲渡の場合、要件が一部変更されています。最新の要件は必ず専門家にご確認ください。

【不動産会社選びの新常識】仲介?買取?信頼できる業者の見つけ方

【不動産会社選びの新常識】仲介?買取?信頼できる業者の見つけ方

実家の売却を成功させるには、パートナーとなる不動産会社選びにかかっていると言っても過言ではありません。 ここでは、売却方法の種類と、信頼できる会社を見つけるための具体的なポイントを解説します。

「仲介」と「買取」どちらを選ぶべき?

項目 仲介 買取
買主 一般の個人(主にマイホームを探している人) 不動産会社
不動産会社の役割 売主と買主の「縁結び」 自身が「買い手」になる
売却価格 高い傾向(市場価格) 安い傾向(市場価格の7~8割とされる)
売却期間 長い(3ヶ月~半年以上) 短い(数週間~1ヶ月程度)
手間 内覧対応など、売却活動に手間がかかる 手間が少ない(内覧不要)
確実性 買主が見つからないリスクがある 買い手が決まりやすい
契約不適合責任 買主に対して責任を負う 免除される(買主が不動産業者のため)
向いている人 高く売りたい人
・時間に余裕がある人
早く現金化したい人
・手間をかけたくない人
・古い家をそのまま売りたい人

どちらが良いかは一概には言えず、「何を優先したいか」によって選択が変わります。

※「仲介」と「買取」の違いを見極めるポイント

この2つの大きな違いは、不動産会社が「窓口」になるか、それとも「買い手」になるかという点にあります。

  • 【仲介】不動産会社が広告などで一般の個人から買い手を探します。時間はかかりますが、市場価格に近い「高値での売却」を優先したい方に向いています。
  • 【買取】不動産会社が自ら買い手となり、直接買い取ります。価格は相場より下がりますが、「早期の現金化」や「確実な売却」を優先したい方に向いています。

失敗しない!信頼できる不動産会社の選び方6つのポイント

  • 査定価格の根拠が明確か
    ただ高い査定額を提示するだけでなく、「なぜこの価格なのか」という市場の相場や物件の評価に基づいた明確な根拠を説明してくれる会社を選びましょう。
  • 実績は豊富か、得意分野は何か
    その地域での売却実績が豊富か、また戸建てやマンション、土地など、売りたい物件種別の取引を得意としているかを確認しましょう。
  • 販売戦略が具体的か
    どのような広告媒体を使い、どんなターゲットに、どうアプローチしていくのか、具体的な販売戦略を提示してくれる会社は信頼できます。
  • 担当者との相性は良いか
    売却活動は担当者と二人三脚で進めます。親身に相談に乗ってくれるか、質問に対して的確に回答してくれるか、連絡はこまめかなど、コミュニケーションの取りやすさも重要な判断基準です。
  • デメリットもきちんと説明してくれるか
    物件の弱点や売却の際のリスクなど、良いことだけでなくデメリットについても正直に伝えてくれる誠実な会社を選びましょう。
  • 悪質な「囲い込み」をしないか
    自社で買主を見つけて両方から手数料を得るために、他の不動産会社からの購入希望者を紹介しない「囲い込み」という悪質な行為をする業者がいます。媒介契約を結ぶ際に、レインズ(不動産情報ネットワーク)への登録証明書を発行してもらえるか確認しましょう。

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更地で売るべき?古家付きで売るべき?メリット・デメリットを比較

実家の建物が古い場合、「解体して更地で売る」か「古家付きの土地として売る」か、悩む方も多いでしょう。それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが有利かは物件の状況やエリアによって異なります。

更地にして売却する場合

メリット デメリット
・土地の価値がわかりやすく、買主が検討しやすい
・買主が自由に建物を設計できるため、需要が広がる
・建物に関する契約不適合責任を負う必要がない
解体費用(100万円以上)がかかる
・解体後は 固定資産税の軽減措置がなくなり、税額が上がる
・売却までに時間がかかると、税負担が重くなる

建物が著しく老朽化している、シロアリ被害があるなど、 建物の価値がほとんどないと判断される場合は、更地での売却が有効です。

古家付きで売却する場合

メリット デメリット
・解体費用がかからない
・固定資産税の軽減措置が継続される
・リフォームやリノベーションをしたい買主の需要がある
・買主が限定される可能性がある
・建物の状態によっては、売却価格が低くなる
契約不適合責任を負うリスクがある

まだ十分に住める状態の建物や、リフォームすれば価値が高まるような物件の場合は、古家付きでの売却が向いています。

どちらが良いか、専門家の意見も参考に

最終的な判断は、不動産会社の査定担当者に相談するのが一番です。「更地にした場合の想定売却価格」と「古家付きの場合の想定売却価格」、そして解体費用の見積もりを比較検討し、どちらが手残りが多くなるかシミュレーションしてもらいましょう。

実家の片付けはどうする?「自力」vs「プロへの依頼」の費用と労力を比較

実家の片付けフローチャート

実家の売却にあたって避けては通れないのが、大量の家財道具の片付けです。「家が片付かないと、売却活動も親の入居準備も進まない」という現実に、多くの方が頭を悩ませています。ここでは、片付けの方法を「自力」と「プロへの依頼」で比較します。

自力で片付ける場合のメリット・デメリット

自分で片付ける場合の大きなメリットは、 費用を安く抑えられることです。また、思い出の品と向き合いながら、自分のペースで作業を進められる点も挙げられます。

  • 膨大な時間と労力がかかる:荷物量によっては数ヶ月単位の時間が必要です。
  • ゴミの分別・処分が大変:自治体のルールに従って粗大ゴミの手配などを行う必要があります。
  • 精神的な負担:思い出の品を処分するのは、想像以上に辛い作業です。

遠方にお住まいの方や、仕事・介護で忙しい方にとっては、自力での片付けは現実的ではないかもしれません。

プロに依頼する場合のメリット・デメリット

専門業者に依頼する重要なメリットは、 時間と労力を大幅に節約できることです。多くの場合、1〜3日程度で家全体が綺麗になります。不用品の買取や供養といった手続きまで一貫して任せられる業者もあり、精神的な負担も大きく軽減されます。

デメリットは 費用がかかることと、 悪質な業者に依頼してしまうリスクがあることです。しかし、信頼できる業者を選べば、費用以上の価値を得られるはずです。

「実家が遠方で、週末しか作業できず途方に暮れていました。思い切って専門業者に見積もりを依頼したところ、買取できるものも多く、思ったより安く済むことが判明。たった2日で家が空になり、心の重荷がすっと降りました」(Bさん・40代)

失敗しない!信頼できる整理業者の選び方3つのポイント

  • 許認可の確認:家庭の不用品を回収するには「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。産業廃棄物の許可や古物商の許可だけでは不十分な場合があります。無許可の業者ではないか、必ず確認しましょう。
  • 料金体系の明確さ:必ず複数社から見積もりを取り、作業内容と料金が明確に記載されているか比較検討します。追加料金が発生する条件を事前に説明してくれる業者は信頼できます。
  • 実績と対応の丁寧さ:ホームページで実績を確認したり、口コミを参考にしたりしましょう。電話や見積もり時の担当者の対応が丁寧かどうかも、良い業者を見極める重要な判断基準です。

プロへの依頼は「手抜き」ではなく「賢い選択」

大変な実家の片付けをプロに任せるのは、決して手抜きではありません。ご自身の貴重な時間と心の平穏を守るための、賢い投資です。まずは無料見積もりで、どのくらいの費用で依頼できるのか確認してみませんか?

よくある質問(FAQ)

Q. 兄弟で実家を相続しました。売却するにはどうすればいいですか?

A. 相続人が複数いる不動産を売却するには、相続人全員の同意が不可欠です。まずは、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が実家を相続するのか、または売却して代金を分けるのかを決定し、「遺産分割協議書」を作成する必要があります。その上で、不動産の名義を被相続人(故人)から相続人へ変更する「相続登記」を行います。これらの手続きが完了して初めて、売却活動に進むことができます。

Q. 借地権つきの実家ですが、売却できますか?

A. 売却は可能ですが、多くの場合、地主の承諾が必要です。承諾を得る際に「名義書換料」や「譲渡承諾料」といった費用が発生することが一般的です。借地権の売買は通常の所有権の売買よりも専門知識を要するため、必ず借地権の取引実績が豊富な不動産会社に相談しましょう。

Q. 売却代金はいつ、どのように受け取れますか?

A. 通常、2回に分けて受け取ります。1回目は売買契約時に「手付金」として売却価格の5〜10%程度を、2回目は物件の引き渡し時に「残代金」として残り全額を受け取ります。残代金の決済は銀行の営業日に、司法書士立ち会いのもとで行われるのが一般的です。

Q. 家の中に荷物が残ったままでも売却できますか?

A. 「現状有姿(げんじょうゆうし)」での売却も可能ですが、注意が必要です。買主の合意があれば荷物を残したまま売却できますが、その分、売却価格が低くなる傾向があります。不動産「買取」であれば、荷物が残ったままでもスムーズに売却できることが多いです。

まとめ|実家の売却は、信頼できるパートナー探しから

今回は、実家の売却で後悔しないための手順や費用、税金、そして不動産会社選びや片付けの方法について網羅的に解説しました。

  • ・後悔しない鍵は「売却のタイミング」と「信頼できる業者選び」
  • ・売却手順は7ステップ。全体の流れを把握すれば怖くない
  • ・売却を阻む悩み(認知症、ローン、親族トラブル)も事前対策で解決する
  • ・「仲介」と「買取」、「更地」と「古家付き」のメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選ぶ
  • ・税金の特例は要件を確認し、賢く利用する
  • ・片付けは、時間と心の平穏を守るためにプロに頼るのが「賢い選択」

実家の売却は、手続きが複雑なだけでなく、ご家族の想いも絡む一大イベントです。 正しい知識を身に付け、信頼できる専門家をパートナーに選べば、きっとご家族全員が納得のいく形で乗り越えることができます。

「何から始めたらいいかわからない」「自分たちの場合はどうなんだろう」――もし少しでもそう感じたら、1人で抱え込まずに、ぜひ一度ご相談ください。あなたの状況を丁寧にお伺いし、あなたに合った売却プランをご提案します。


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参考文献

※税率等の数値については、現行の所得税法、復興財源確保法、地方税法に基づきます。

※文中のお客様の体験談はいずれもお客様個人の感想です。ご事情により結果は異なります。

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