介護のお役立ちコラム

【要介護2】とはどんな状態?介護保険の認定基準、使えるサービス、費用をわかりやすく解説

更新日:2026.03.19

【最終更新日:2026/3/19】

【要介護2】とはどんな状態?介護保険の認定基準、使えるサービス、費用をわかりやすく解説

要介護2の状態と、要支援・要介護1の違いをご存じですか?本記事では、要介護2で利用できるサービスの種類、費用の目安、施設の選択肢を一覧表で比較し、認定基準や今後の流れまでをわかりやすく解説します。



監修者よりひとこと

「要介護2」は、在宅介護と施設介護のどちらを選択するかを本格的に検討し始める段階です。ご本人の状態やご家族の状況に合わせて、利用できる多様なサービスを正しく理解し、最適な組み合わせを見つけることが大切になります。この記事が、その第一歩としてお役に立てれば幸いです。

【監修医師】木村 眞樹子 医師

医学部卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。産業医としても働く中で予防医学への関心が高まり、ウェブメディアでの発信も行っている。

要介護2とは?要支援、他の要介護度との違い

市区町村の認定調査を経て「要介護2」の通知を受けたとき、「具体的にどのような状態を指すのか」「要介護1や要支援2と何が違うのだろうか」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。 まずは、介護の基本となる3つの区分がどのようなものか、要介護度が変わることで何が変化するのかを解説します。

「自立」「要支援」「要介護」の基本的な違い

介護保険制度では、心身の状態に応じて以下の3つに区分されます。

  • 自立:日常生活の基本的な動作を自分で行える状態。介護保険のサービス対象外です。
  • 要支援:基本的な日常生活は送れるものの、家事や身支度など一部の動作に支援が必要な状態。将来的に要介護状態にならないための「介護予防サービス」を利用します。
  • 要介護:立ち上がりや歩行、食事、排泄といった日常生活の動作が自力では困難で、何らかの介護を常に必要とする状態。「介護サービス」を利用します。

【比較表】要介護度が変わると、何が変わる?

要介護度が変わると、主に「利用できるサービスの種類」と「介護保険の支給限度額」の2点が大きく変わります。

比較項目 要支援1、2 要支援1~5
利用サービス 介護予防サービス 介護サービス
ケアプラン作成者 地域包括支援センター 居宅介護支援事業所のケアマネジャー
支給限度額 要介護より低い 要介護度が高いほど高額になる
主な目的 身体機能の維持および向上、
要介護状態への進行予防
日常生活の支援、心身の機能維持
特記事項 レンタルできる
福祉用具の種類が少ない
特養への入所は
原則「要介護3」以上から

※支給限度額やサービス内容は、お住まいの市区町村や所得によって異なります

要介護2はどのくらいの状態?認定基準と身体状況の目安

要介護認定は、市区町村の認定調査員による聞き取り調査や、主治医の意見書を基に、全国一律の基準で判定されます。 その基準となるのが「要介護認定等基準時間(介護にかかる時間)」です。

  • 要介護認定等基準時間:50分以上70分未満

これは、介護の手間を示す客観的な指標であり、この時間内に相当する状態だと「要介護2」と判定されます。

要介護2の具体的な身体状況・認知機能の目安

「要介護2」は、食事や排泄は一部介助で見守りがあれば自力でできるものの、立ち上がりや歩行などの動作には支えが必要な状態です。

  • 【身体状態】
  • ・立ち上がりや歩行に支えが必要である
  • ・爪切りや着替え、入浴などで見守りや手助けが求められる
  • ・買い物や金銭管理など、複雑な判断や行動は一人では難しい
  • 【認知機能】
  • ・日時や場所がわからなくなることがある
  • ・物事への理解力や判断力が低下し、問題行動が見られる場合がある

要介護1よりも全体的に介助を必要とする場面が増え、特に足腰の衰えが顕著になる傾向があります。



要介護2で利用できる介護サービスの種類と費用

要介護2で利用できる介護サービスの種類と費用

要介護2では、在宅介護と施設介護の両方が選択肢に入ります。利用できる主なサービスと費用の目安(1か月あたり/自己負担1割の場合)を見ていきましょう。

在宅で受けられるサービス

介護保険の支給限度額は月額197,050円です。この範囲内であれば、自己負担1割(所得に応じて2〜3割)でサービスを組み合わせることができます。

サービス種別 内容 費用目安(自己負担1割)
訪問介護 ホームヘルパーが訪問し、
身体介護や生活援助を行う
3,000円〜7,000円/
回数による
通所介護
(デイサービス)
施設に通い、食事や入浴、
リハビリなどを受ける
4,000円〜9,000円/
利用時間・回数による
通所リハビリ 医療機関や介護老人保健施設で
専門的なリハビリを受ける
5,000円〜10,000円/
利用時間・回数による
短期入所
(ショートステイ)
施設に短期間宿泊し、
介護や生活支援を受ける
7,000円〜15,000円/
利用日数による
福祉用具レンタル 車いす、特殊寝台(介護ベッド)
などのレンタル
500円〜/品目による
住宅改修
(介護リフォーム)
手すりの設置や
段差解消などの費用を補助
上限18万円(支給額)
  • 【ケアプラン例】
  • ・週3回のデイサービス
  • ・週2回の訪問介護(掃除・調理)
  • ・月1回の訪問看護(健康チェック)
  • ・福祉用具レンタル(歩行器)

入居できる施設の種類

要介護2は、多くの介護施設で入居対象となります。施設によってサービス内容や費用が大きく異なるため、慎重な比較検討が必要です。

施設種別 特徴 入居費用の目安 月額費用の目安
特別養護老人ホーム
(特養)
公的施設で費用が安いが待機者が多い。
※特例を除き原則要介護3以上
0円 8万円〜15万円
介護老人保健施設
(老健)
在宅復帰を目指すリハビリ中心の施設。
長期入所は不可
0円 10万円〜17万円
グループホーム 認知症の高齢者が共同生活を送る施設 0円〜数十万円 15万円〜20万円
有料老人ホーム 設備やサービスが多様。
施設ごとに特色がある
0円〜数千万円 15万円〜35万円
サービス付き
高齢者向け住宅
自立に近い方向けの賃貸住宅。
外部の介護サービスを利用
0円〜数千万円 10万円〜25万円

※特養は、やむを得ない事情がある場合、要介護1・2でも特例的に入居が認められることがあります。お住まいの自治体にご確認ください(出典:厚生労働省「介護保険制度におけるサービスの構成」



失敗しないための注意点とチェックリスト

要介護2のサービスや施設を選ぶ際には、いくつか注意すべき点があります。

要介護2のサービスや施設を選ぶ際のよくある失敗例

よくある失敗例

  • 費用の確認不足:月額利用料だけでなく、入居一時金や追加サービス料、医療費、雑費などをトータルで考えなかったため、後から支払いが困難になる。
  • 本人の意思の軽視:家族だけで施設を決めてしまい、本人が新しい環境に馴染めず、心身の状態が悪化してしまう。
  • 介護度の変化への未対応:要介護度が上がった場合に対応できない施設を選んでしまい、退去を求められる。

サービス・施設選びのチェックリスト

      ・本人の心身の状態や希望(どんな生活を送りたいか)を整理したか?
      ・家族の介護力(介護にかけられる時間・労力)はどのくらいか?
      ・複数の施設や事業所を見学し、スタッフの対応や雰囲気を比較したか?
      ・将来、介護度が重くなった場合でも対応可能か確認したか?
      ・費用(月額費用+その他の費用)は予算内に収まるか?

専門家からのアドバイス

ケアマネジャーは、介護プランニングの専門家であると同時に、地域の介護サービス事情に最も詳しい情報源です。複数の施設や事業所の評判、空き状況、得意分野などを把握しています。 「こんなことで悩んでいる」と率直に相談することで、ご本人とご家族にとって最適な選択肢を提案してくれるでしょう。遠慮なく頼ることが、良い介護のスタートにつながります。

要介護認定を受けてからサービス利用までの流れ

要介護認定の通知が届いたら、以下のステップでサービス利用を開始します。

  • 1. ステップ1:担当窓口に相談する
    1. ・要介護1〜5の場合:居宅介護支援事業所
      ・要支援1・2の場合:地域包括支援センター
      上記に連絡し、ケアプラン作成の担当者(ケアマネジャー)を決めます
  • 2. ステップ2:ケアプランの作成
    1. ・ケアマネジャーが自宅を訪問し、本人・家族と面談
      ・課題や希望をヒアリングし、利用するサービスの種類や回数を盛り込んだ「ケアプラン(介護サービス計画書)」の原案を作成します
  • 3. ステップ3:サービス担当者会議と契約
    1. ・ケアマネジャー、本人、家族、利用するサービスの担当者が集まり、ケアプランの内容を最終確認します
      ・内容に合意したら、各サービス事業者と個別に契約を結びます
  • 4. ステップ4:サービスの利用開始
    1. ・ケアプランに基づき、サービスの利用がスタートします

まとめ

本記事では、要介護2の状態や利用できるサービス、費用について解説しました。

  • ・要介護2は、立ち上がりや歩行に支えが必要だが、食事や排泄は一部介助が必要な状態
  • ・介護保険の支給限度額は月額197,050円(基準額)で、在宅・施設の両方のサービスが利用可能
  • ・利用できるサービスは多岐にわたるため、ケアマネジャーと相談し、本人に合ったケアプランを作成することが重要

要介護認定はゴールではなく、その人らしい生活を続けるためのスタートです。まずは、お住まいの地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に連絡し、信頼できるケアマネジャーを見つけることから始めましょう。



監修者
監修者・著者プロフィール詳細
氏名・肩書き:木村 眞樹子 医師
保有資格・専門領域:医師、産業医/循環器内科、内科、睡眠科、予防医学

実績・プロフィール詳細:医学部卒業後、臨床医として勤務する傍ら、産業医として企業の健康経営にも関わる。 自身の妊娠・出産経験から、病気になる前の「予防」の重要性を痛感し、現在はウェブメディアを通じて一般向けにわかりやすい医療情報を発信している。

読者へのメッセージ:介護は一人で抱え込まず、専門家や利用できる制度を上手に活用することが大切です。正しい情報を得て、ご本人とご家族が安心して過ごせる最適な環境を整えていきましょう。



要介護認定と介護保険サービスに関するこちらの記事もチェック!

◎「要介護」と「要支援」の違いとは? 2つの違いを徹底解説
◎介護保険のサービスが受けられる「要介護1」とは?
◎特養への入居条件を満たす「要介護3」とは?
◎介護サービス利用のはじまり、「要介護認定」。手続きの流れから訪問調査時の注意点まで

老人ホーム・介護施設さがしを無料で相談する
 

プレミアム施設特集

プレミアム施設特集

老人ホーム・高齢者住宅
運営事業者の方へ

施設の情報を掲載しませんか?

老人ホーム検索サイト「さがしっくす」では、事業者様のご入居募集のニーズに合わせて、2つのご掲載プランからお選びいただけます。

コラムカテゴリ一覧

プレミアム施設特集

プレミアム施設特集

コラムカテゴリ一覧

ページトップ