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介護の肉体的負担を軽く「着る、筋肉。」マッスルスーツ開発者・小林宏教授インタビュー

介護の肉体的負担を軽く「着る、筋肉。」マッスルスーツ開発者・小林宏教授インタビュー

更新日:2019.12.26

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高齢化にともなって増えていく身体への負担。特に、力仕事を必要とする介護現場に携わっている方や自宅で介護される方にとっては大きな問題です。しかし近年では、このような社会課題に対して一役買う製品も生まれています。

探しっくすでは、働く現場での腰への負荷軽減から、日常のちょっとした力仕事までをサポートする、軽くて、シンプル、そしてパワフルなアシストスーツ「マッスルスーツ」を開発した株式会社イノフィスの小林宏さん(東京理科大学教授)にインタビューを実施。製品の開発背景から現場での活用事例まで詳しくお話を伺いました。

労働環境の改善や介護現場での活躍

ーー マッスルスーツの開発背景について教えてください。

小林宏教授(以下、小林):元々学生時代はロボットと人間のコミュニケーションに興味があり、スイスのチューリッヒ大学で人工知能の研究をしていたのですが、日本に戻ってからは「人の役に立つ製品を作りたい」という思いが強くなり、2000年にマッスルスーツの開発を始めました。

発想のきっかけとして、まず自分が生きていくうえで一番嫌なことを考えました。そしてそれは「自立できなくなること」であると。誰かがいないと動けない、寝たきりのような状態にならないための手段として、体を動かす装置を作ろうと思ったのです。

ーー 開発段階では実際にどのようなニーズがあったのですか?

小林:当初は腕の補助機能から開発を始めていたこともあり、様々な企業や工場から「労働環境の改善に使いたい」という問い合わせが多くありました。

その実際の現場に出向いてみたときに、ほとんどの人が腰を痛めていることを認識したんです。そこで、2006年からは腕と腰の両方に特化した工場労働者向けのマッスルスーツの開発を始めました。

一方で、介護者支援を目的とした製品開発については、2010年から訪問入浴介護のアサヒサンクリーンさんと協同研究を進めました。

アサヒサンクリーンさんは当時、利用者様の自宅にバスタブを持ち込んで、そこに利用者様を抱き上げて身体を洗い、また抱きあげてという作業がすごく大変だったという課題を抱えていて、その解決策としてマッスルスーツを使いたいと要望をいただいたんです。

そこから製品の改良を繰り返し、2013年には約100台の試作機が完成し、2014年には現在の本格的な製品版として活用いただけるようになりました。

ーー そこからマッスルスーツの介護現場への展開が始まったのですね。

小林:2015年頃には、介護支援に対する社会的背景もあり、厚生労働省と経済産業省が組んで介護用ロボットへの全額補助制度が行われました。

その影響もあり、1500ほどの介護施設にマッスルスーツが導入され、抱え上げや前傾保持、おむつ換えやシーツ換えなどにも製品を活用していただきました。

その当時のマッスルスーツは、外部からコンプレッサーで圧縮空気を送る仕組みになっていたのですが、そこからさらにコンプレッサーを必要とせず、軽くて使いやすい構造へと改良を重ね、より多くの方々に利用していただける製品となっていきました。

ーー 製品が使いやすくなった分、家庭などの日常生活での活用事例も増えていったのでは?

小林:現実的には値段が伴わないと使っていただけないので、一般的な家電並みの値段で購入できる「マッスルスーツ Every(エブリィ)」というモデルを出しました。

それからは、老老介護をしているという方や、高齢のご両親にプレゼントしたいという方からのお問い合わせが増えました。

他にも農家の方の仕事や、雪かきなどの作業にもマッスルスーツをご活用いただけるようになり、それは嬉しかったですね。

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▲マッスルスーツ Every(エブリィ)

ーー 普段の生活の中でも腰に負担がかかる作業は多いですからね。ちなみにマッスルスーツを着けた際の体感は、使用する人の筋肉量と関係あるのですか?

小林:筋肉量は関係しませんが、運動神経には依存しています。例えば、運動音痴だという人は体感としてわかりにくいんです。ですが、普段からマッスルスーツを使って慣れていくことで解決することができます。

ーー テニスのラケットでボールを打てるようになるまでの感覚に似ているかもしれないですね。

小林:そうですね。ですので、まずはマッスルスーツを展開している家電量販店などで実際に体験してもらうことが一番だと思います。販売を始めた当初も「着ければ何でもできる」というイメージを持たれていたこともあり、その壁を崩すことから始まったんです。

「滑らかに動きます」と言われても、その感覚は着けている人でなければわからない。マッスルスーツは「自分の筋肉を補ってくれるもの」であるということを徐々に広めていきたいと考えています。

加齢とともに落ちてくる筋力アップにも

ーー マッスルスーツを着けることで期待できる身体的なメリットにはどのようなものがありますか?

小林:例えば、マッスルスーツは筋トレのサポート器具としても使えます。若い頃は背筋と腹筋がバランス良く鍛えられるのですが、加齢とともに腹筋が落ちてくると、そのバランスが悪くなり腰痛になるんです。

マッスルスーツを使うことで脊柱起立筋がサポートされ、なおかつしゃがむときに腹筋を使うので、結果として身体のバランスが良くなります。普段では絶対に鍛えらない筋肉を鍛えることができるので、すごく良い筋トレになります。

ーー 将来的にはスポーツジムなどでも導入されそうですね。

小林:そうなると思います。マッスルスーツは外部からコンプレッサーで空気を入れて使う場合には身体の姿勢矯正にも使えるんです。

やり方としては、前屈をしてコンプレッサーで空気を入れて起き上がる。それを10回くらい繰り返します。それだけで股関節の位置がリセットされ、骨盤の傾きが治るので、姿勢が良くなります。またインナーマッスルが使われ始めるので、ウエストが細くなるという効果も期待できます。

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▲マッスルスーツを着用した姿勢矯正体験

ーー 今後の展望としてはどのようなことを考えていますか?

小林:最終的には、誰もが自立した生活を実現できるような製品にしていきたいので、今はより多くの方々に使用していただきやすくするため、重さを現在の3.8kgから3kg以下への軽量化を目標にしていて、価格の面でも将来的には現在の半額以下を目指したいと考えています。

その一方で、Made in Japanの製品として世界へ展開していき、健康寿命を延ばしていきたいという展望もあります。認知症対策の側面においても、歩き続けるということだけで全然違ってくる。そういった問題を製品を通じて解決していきたいです。

マッスルスーツを体験するには?

マッスルスーツは家電量販店、ホームセンターなどで販売しています。店頭に実際の製品も展示してありますので、体験してみたい、という方はぜひ店頭に足を運んでみてくださいね。

マッスルスーツ販売店情報はこちら

 

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