有料老人ホームの選び方 有料老人ホームの選び方

どの施設が自分に適しているのかを
知っておきましょう。

健康型有料老人ホームとは?

健康型有料老人ホームとは?元気な老人におすすめする4つの理由

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要介護高齢者が急増する日本では、健康で日常生活を送れる健康寿命を延ばすことは介護費用や家族の負担を軽減する上でも大切な課題です。そこで健康を維持しアクティブなシニアライフを楽しめる「健康型有料老人ホーム」についておすすめする理由をご紹介します。

目次

有料老人ホーム3つの類型

平成26年厚生労働省が公表している、社会保障審議会(介護給付費分科会)の資料「高齢者向け住まいについて」によると、有料老人ホームは介護サービスの提供方法の違いによって3つの種類に分類されます。

①住宅型有料老人ホーム

上述した通り、基本的には自立した生活が可能な高齢者が対象であり、施設から介護のサービスが提供されることはありません。認知症への対応もありません。一方、年齢についての条件は施設ごとに異なります。

②介護付き有料老人ホーム

名前の通り「介護」サービスがついた高齢者向け住宅です。介護が必要で自宅での生活が困難な方に対し、ホームが提供する介護サービス(特定施設入居者生活介護)を受けながらホームでの生活を継続できます。

③健康型有料老人ホーム

食事などの日常生活に必要なサービスがついた高齢者向けの住宅です。基本的には自立(介護認定なし)あるいは要支援状態の人のみが入居できる施設で介護を前提としていません。したがって介護が必要となった場合には契約解除となる場合があり認知症などは対応していません。要介護者が急増する日本の現状に対応していないこともあり、平成25年度の「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究」(厚生労働省)によると、全国の有料老人ホーム8,424件のうちわずか16件と非常に数が少ない施設です。

「健康型有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅」の違い

「健康型有料老人ホーム」とよく似た施設に「サービス付き高齢者向け住宅」というのがあります。「サービス付き高齢者向け住宅」は、国土交通省と厚生労働省が共同で所管する高齢者向け住宅で基本的に「賃貸住宅」ですが、ある程度の介護や支援が必要な方も入居できる等メリットがあり、「介護」が受けられるか否かが両者の大きな違いです。「健康型有料老人ホーム」への入居を希望するときの選択肢として検討するといいかもしれません。

「健康型有料老人ホーム」を元気な老人におすすめする4つの理由

介護を必要とする方にはおすすめできない施設ですが、自宅での生活に不安を抱きつつも介護施設への入居をためらう方や、第二の人生を楽しく健康寿命を延ばしたいと願う人にとっては有効な施設ではないでしょうか。そこで「健康型有料老人ホーム」をおすすめする4つの理由をご紹介します。

①家族への安心を提供できる

一人暮らしの老人を抱える家族にとって最も心配なのが安否です。年齢を重ねると思いもかけない事故や障害が起こり、普段から連絡を密にしていても何が起こるかわからないのが高齢者の生活。実家で両親とともに同居することがほとんどなくなりつつある日本の現状では、都会で生活する子世代にとって最大の関心事は、「そばで見守る人がいて欲しい」ということではないでしょうか。最近では通信技術を生かして生活の動きをリアルタイムで知らせてくれるというサービスもありますが、やはり実際に見守る人がその場にいて欲しいというのが家族の願いです。安否確認サービスを利用することは遠隔地で暮らす子世代にも安心を提供してくれます。

②自宅生活への不安が解消できる

年齢とともに体の機能は低下し日常生活にも不安を抱く機会が多くなります。「いまは介護を受けるほどではないが将来的には不安がある」と感じる一方で、「介護施設のように生活に干渉して欲しくない、自分のできることは自分でする」と思っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
必要最小限度の生活支援サービスが受けることで、自宅での生活不安が解消できることもおすすめポイントの一つといえます。

③家事を減らして余裕のある生活ができる

一人暮らしをしていると毎日の食事を準備するのは意外に大変なもの。まして高齢者となるとなおさらおっくうになってしまいがちです。そんな時に役立つのが「健康型有料老人ホーム」の特長の一つである家事手伝いのサポート。不安を感じている食事から清掃、洗濯までさまざまな家事を施設スタッフに依頼できます。

④アクティブなシニアライフを楽しむことができる

「健康型有料老人ホーム」で最も大きなメリットが生活を楽しむためのレクリエーション施設や催しが充実していることです。食事や洗濯などの家事を依頼することでシニアライフをエンジョイできる時間が生まれます。
スポーツジムからシアタールームや図書館、場所によっては温泉やプールまで備えているところも。趣味や体操などサークル活動が盛んに行われており、老後をアクティブに過ごしたいと願う方には充実した時間が過ごせます。
充実した日常生活を維持することで、結果として健康寿命を延ばし元気なシニアライフを楽しむことができます。

費用と入所条件など

①費用

初期費用として入居一時金を支払い、入居後は月額費用として住居費や食費など負担する必要があります。 元気な人が入居することで利用年数が長く月額の利用料が総額として多くなる傾向にあります。また、施設の敷地面積や共用設備に費用をかけていることから、入居の一時金が高めに設定され施設によっては数千万円を超える場合もあります。
ただし、一時金については一定期間内に退去した際の返金がありますが、償却期間や償却率が違うなど返還される金額については、国の定めた基準がないので施設によって条件がバラバラです。
施設によっては「入居金」「入居申込金」「施設協力金」といった名称で発生する初期費用は返還対象とならない場合もあるので注意が必要です。入居前には必ず条件を確認するようにしましょう。
月額利用料金は20万円から40万円程度が目安。入居一時金が高いところは月額料金を安く抑えているところもありますが、総じて費用はあまり変わりません。

②入居条件

基本的に60歳以上の介護を必要とない自立の方を前提として受け入れています。有料老人ホームの中では数少ない施設ですが、入居条件もさまざまなので条件が合致すれば入居自体が難しいわけではありません。

③介護・医療

医療機関と連携した健康管理サービスを提供している施設が多くあります。
しかし、日常的に医療ケアが必要になるなど介護状態となったときは退去しなければなりません。これらは施設によって条件が変わってくるので入居前の確認と検討が大変重要となります。

健康で楽しいシニアライフ

「健康型有料老人ホーム」の特徴はスポーツ施設や温泉といった健康維持の設備が充実し、家事や雑事をスタッフに依頼することで余暇を思いっきり楽しむことができることです。万一、軽度の要介護状態になった場合でも、外部サービスを受けることで健康管理を行うことが可能です。
しかし、認知症の発症や重度の介護状態になった場合は退去する必要があり住み続けることができません。
これらメリットとデメリットを十分に理解し、健康で楽しいシニアライフをアクティブに過ごしたいという人におすすめする施設といえます。

 
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