介護のお役立ちコラム

「サービス付き高齢者向け住宅」のメリットと費用感|老人ホームのコラム

「サービス付き高齢者向け住宅」のメリットと費用感|老人ホームのコラム

更新日:2017.01.09

近い将来、介護が必要になった場合に備えて、介護サービスを受けられる環境下での暮らしを望む人が増えてきています。その様ななか、介護サービスを受けながら暮らせる「サービス付き高齢者向け住宅」が高い注目を集めています。

今回は、サービス付き高齢者向け住宅について、費用や入居方法などについてご説明します。

サービス付き高齢者向け住宅とは

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「サービス付き高齢者向け住宅」とは、介護サービスを受けながら暮らしていけるための環境が整備された集合住宅を指し、一般的に「サ高住」と略して呼ばれています。2011年の改正高齢者住まい法で制定されました。

建物全体がバリアフリー構造となっており、入居者の安否確認と生活相談を担うスタッフが常駐しているのが特徴で、外観上は老人福祉施設というよりは、マンションに近い印象を受けることでしょう。比較的新しい業態のため、建物のほとんどが新築または築浅というのも特徴です。

設計上、居室内にキッチンと浴室がある「住宅型」と、ない「施設型」に大別できます。居室は基本的にワンルームタイプですが、法令で各部屋の床面積は25平方メートル以上(※1)と決められています。また多くの建物では、入居者同士が交流したり、一緒に食事やお茶をしたりできるような談話室(共同スペース)が設けられています。

※1:居間、食堂などが共同して利用するために十分な面積を有する場合は18平方メー トル以上(厚生労働省「社会福祉住居施設の設備基準」より)

サ高住の管理・運営をおこなっている事業者に介護サービスを提供する義務はないため、入居者が介護サービスを望む場合は外部の業者を利用することになります。そのため訪問介護ステーションを併設し、住居とセットで介護サービスを提供する事業者もあり、入居後、新たに介護サービス提供事業者を探す手間を省けるサ高住も増えてきました。

サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリット

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メリット:入居へのハードルが低い

サ高住のメリットのひとつが、入居へのハードルの低さです。新規事業者も次々と参入して、年々施設数も増加しています。自立(要支援または要介護に該当しない)や要支援の方でも入居でき、必要なときだけ介護サービスを利用できるというのもポイントです。入居後の生活も比較的自由で、自宅同様の生活も可能なため、「施設に入る」という心理的なハードルも低いでしょう。

デメリット:要介護度が高ければ退去も

デメリットは、利用者の要介護度が高くなった場合、サ高住での対応が難しくなるということです。有料老人ホームに比べると医療体制が整っていないことや、介護サービス費が有料老人ホームのように定額ではなく利用するたびに支払うとなると、要介護度が高い場合はかなりの負担となってしまいます。

さらに新規参入が多いぶん、事業者ごとにサービスの質に差がある点も注意したいところです。見学時には細かな点でも気になったら必ず尋ねるようにしましょう。

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月額利用料・入居一時金について

サ高住への入居金と月々にかかる費用ですが、主に以下のとおりとなります。

月額利用料

いわゆる家賃、光熱費、管理費に該当するものです。食費もこのなかに含まれますが、キッチンが併設された居室の場合、自炊することも可能なため、月額使用料から食費分を差し引くことも可能です。

2020年1月29日公表の国土交通省資料によれば、全国平均10.5万円(※2)ですが、物価や地価が高い都心部ではさらに高額になることも。寒冷で雪の多い北海道・東北などは光熱費が高額になる傾向が強いです。

※2:全国平均10.5万円(最多価格帯8~10万円)、大都市圏平均12.4万円(最多価格帯14万円以上)、地方圏平均8.7万円(最多価格帯6~8万円)

なお、要介護1~5の入居者が介護サービスを受けたときには、月額料金に加えて、利用者負担1~3割の介護サービス費が加算されます。

入居一時金

入居一時金とは入居時にかかる費用で、サ高住の場合は「敷金」と呼ばれています。部屋を借りるときにかかる敷金と似ています。おおよそ家賃(月額利用料)の1~6か月分と施設によって差があります。入居費用については以下の関連記事でも詳しく紹介しています。

【関連記事】
数千万円かかるケースも?有料老人ホームの入居費用のはなし|老人ホームのコラム

入居の際は、サービスの質をチェックするためにも、できれば見学を

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特別養護老人ホームなどの介護保険施設や、介護サービスの提供が前提である有料老人ホームに入居する場合、本人の健康状態や必要な介護の内容に応じて、ケアマネジャーが施設選びについて助言することになります。

しかしサ高住は高齢者であれば、自立の方でも入居できるため、ケアマネジャーだけではなく、本人または家族が独力で探すことになります。 そのための主な手段として、まずはインターネットで情報を集めましょう。最近は住居やサービスの情報を網羅したポータルサイトも増えてきていることから、希望する地域、予算、サービス内容などを入力すれば、複数の事業者を比較検討できます。併載されている写真や一言コメント(口コミ)などもチェックしてみるとよいでしょう。

そしてある程度、候補を絞り込んだら、実際に見学して確認することをお勧めします。なぜなら施設によって資料からは分かりづらいサービスやホスピタリティの質に差があるためです。

申し込み時には、契約書のほかに、世帯の収入や資産を証明する書類が必要となり、入居者の健康状態も確認されます。また連帯保証人も必要になるため、誰が担うのかは家族間で話し合い、決定するようにしたいところです。

おわりに

要介護度が比較的軽く、自立した生活も送れるという方にとっては、サ高住は魅力的なサービスであることは間違いありません。信頼できる事業者を見つけ、家族には自由で快適な老後を過ごしてもらいましょう。

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